旅館数4万6196軒に、ホテル234軒増、旅館710軒減(12年3月末時点)
旅館数710軒減の4万6196軒――。厚生労働省がこのほど発表した2011年度「衛生行政報告」によると、12年3月末現在の宿泊施設軒数(簡易宿泊施設、下宿含む)は8万1404軒と前年度比で317軒増えた。しかし、旅館は4万6196軒で同710軒の減少となった。09年度から10年度に2060軒減少したことに比べ、小幅な減少となったが、減少傾向に歯止めはかかっていない。
小幅になったとはいえ、旅館数の減少が続いている。10年度は東日本大震災の影響により、宮城県は仙台市以外の市町村、福島県の相双保健福祉事務所管轄内の市町村の統計が含まれないが、2010年度の4万6906軒から710軒減少して、12年3月末時点で4万6196軒となった。1980年代に8万3226軒とピークを迎えた後の減少傾向が止まらない。
一方、ホテルは前年度から234軒増えて9863軒と、「旅館減少・ホテル増加」の構図は変わらない。
客室数で見ると、旅館は前年度比2868室減の76万1448室、ホテルは同1万2295室増の81万4355室となった。09年度に旅館とホテルの客室数が逆転して以来、その差はさらに広がった。
山小屋やユースホステル、カプセルホテルなどの簡易宿所は2万4506軒と前年度より787軒増加。下宿は839軒で87軒増えた。
都道府県別に見た旅館軒数は、静岡県が3155軒で最も多く、以下は(2)北海道(2622軒)(3)長野県(2592軒)(4)新潟県(2190軒)(5)三重県(1626軒)(6)福島県(1552軒)(7)栃木県(1396軒)(8)山梨県(1361軒)(9)千葉県(1305軒)(10)兵庫県(1298軒)。トップ10で増加したのは、6位の福島県(100軒増)のみ。
一方、ホテル軒数の上位は(1)東京都(684軒)(2)北海道(679軒)(3)長野県(519軒)(4)兵庫県(411軒)(5)福岡県(379軒)(6)静岡県(373軒)(7)埼玉県(368軒)(8)沖縄県(359軒)(9)大阪府(356軒)(10)愛知県(303軒)――となった。