9月13日、渋谷の南側がまちびらき!旧東横線跡地に新商業施設
2018年9月11日(火) 配信
100年に一度の再開発が進む東京・渋谷。その中心を担う東京急行電鉄グループは、渋谷を「日本一訪れたい街」にするため、6つのプロジェクトを進行している。2012年に開業した渋谷ヒカリエもその1つ。9月13日(木)には、駅の南側に「渋谷ストリーム」と「渋谷ブリッジ」の2つの複合施設をオープン。“南街のまちびらき”と位置付け、新たな人の流動を作りだす。
東急は渋谷の魅力として原宿や恵比寿、青山、中目黒など周辺に個性溢れるエリアが存在することをあげる。この強みを生かすため、「Greater SHIBUYA(広域渋谷圏)構想」を掲出。“世界の渋谷”として、2・5㌔圏内を徒歩で回遊してもらえるよう1つの面と捉えオールインワンのまちづくりを進め、持続的な成長を目指す。
9月5日(水)に渋谷ストリームで開いた会見で、髙橋和夫社長は「20年に向けて、渋谷が東京の個性彩る重要な街になることは間違いないが、各施設が集積して魅力を高め合い、恒常的なムーブメントを作りだすことが継続的なエンターテイメントシティ渋谷の実現には欠かせない」と力を込めた。
再開発のなかで、首都高速3号渋谷線と国道246号によって分断された南側は、東横線と東京メトロ副都心線の相互直通運転で地下化し、使われなくなった旧東急東横線渋谷駅のホームや路線を活用した。駅から直結する「渋谷ストリーム」と、さらに南に「渋谷ブリッジ」を配置。渋谷区との官民連携事業で渋谷川沿いの遊歩道も整備し、恵比寿や代官山方面への人の回遊を促す。
□渋谷ストリーム
渋谷ストリームは約30店舗の商業施設と、177室の「渋谷ストリームエクセル東急ホテル」、渋谷エリア最大級の賃貸オフィスエリアをなどで構成する。「クリエイティブワーカーの聖地」を目指し、次世代の企業に選ばれるようなさまざまな働き方を支援する施設を備える。なお、オフィスエリアにはグーグル本社の入居が決まっているという。
【商業ゾーン】(1~3階)商業ゾーンのコンセプトは「渋谷流=シブヤ・カスタム」が集まる商業空間。全30店舗のうち、日本初上陸が1店舗、新業態が13店舗、東京都内・渋谷エリア初出店が7店舗。1階は渋谷川沿いでゆったりと時を過ごせる水辺空間、2階は路面感覚の店舗が軒を連ねるストリート、3階は“大人の溜まり場”を目指す。
【渋谷ストリームエクセルホテル東急】(4階、9~13階)「渋谷から世界へ 感性を刺激するホテル~THE SHIBUYA SENSIBILITY~」をコンセプトに東急ホテルズが運営するシティホテル。4階は、ロビーやフロントとバー&ダイニングが一体的につながり、カジュアルが雰囲気の交流スペースが広がる。9~13階の客室は「Wao!を感じるクリエイターのレジデンス~Creator in Residence×Hotel Function~」がテーマ。ファッション文化の聖地である渋谷のアパレルショップをイメージしたクロークなど、家具や内装にこだわった。また、各エレベーターホール前に「マイスタールーム」を設置。各階ごとにコンセプトを設け、例えば10階の「シューケア」では靴磨きグッズやフットケアグッズなどを用意し、宿泊者が利用できるようにした。
【オフィスゾーン】(14~35階)渋谷エリア最大級の総賃貸可能面積約4万6千平方㍍を誇り、多様なニーズに応えられるオフィス空間。車寄せからのオフィス直通動線を確保したほか、都市ガスによるバックアップ電源対応など、災害時の事業継続性にも配慮した。
□渋谷ブリッジ
約600㍍の渋谷川沿い遊歩道の先に位置する、渋谷ブリッジは渋谷・代官山・恵比寿というそれぞれの特色を持った街の中間地点に位置し、かつて東横線が走っていた線路跡地の再生で誕生する、異文化・多世代を「橋渡し」する施設。B棟にはTHINK GREEN PURODUCEが運営する「MUSTARD HOTEL」が入居するほか、事務所と店舗を構える。A棟には保育所型認定こども園が開園し、地域の子育て支援スペースなどの機能も備える。なお、こども園とホテルの開園、グランドオープンは10月1日(月)の予定。
【ホテル】MUSTARD HOTEL(マスタードホテル)
不動産やファッション、店舗、フードなど幅広くプロデュースやブランディングを手掛けるTHINK GREEN PURODUCE(関口正人代表)が新たに開始するホテル事業の1号店。ドミトリーから個室までさまざまな客室を用意し、主に訪日外国人観光客をターゲットにする。1階のカフェ・バー・パティスリーの「Megan」は、宿泊者から地域住民、近隣の会社員など多様な人々が交流できる空間とする。