9万3千人が来場、観光と物産の連携実現
旅フェア2012、2年ぶりに開く
日本観光振興協会は11月9―11日の3日間、東京都豊島区の池袋サンシャインシティをメイン会場に2年ぶり、17回目の「旅フェア2012」を開いた。メイン会場は約130の団体が出展し、3日間合計で9万3099人を集めたほか、主要駅や各アンテナショップのサテライト会場には延べ5702人が訪れた。一般公開前の国内旅行商談会は、旅行会社や報道関係者約60人が参加し、16の自治体・団体と商談を行った。
9日の業界日に開いた開会式で西田厚聰会長は「昨年は東日本大震災の直後でやむなく中止にしたが、今回は“旅のアミューズメントパークが出現”をテーマに、2年ぶりに開催ができた」とし、「メイン会場のほか、JR東京駅や16のアンテナショップをサテライト会場に設け、従来難しかった観光と物産の連携を実現した。21の商工会にも参加いただいたが、観光振興に取り組まれる方の幅が広くなってきて嬉しい。旅フェアが国内観光振興の起爆剤になることを期待している」と語った。
来賓の観光庁の志村格次長は「観光庁は外国人の訪日旅行促進に取り組んでいるが、観光消費の9割は日本人の国内宿泊、日帰り旅行。旅フェアもこの観点でとても重要だ」と述べた。また、日本経済団体連合会の大塚陸毅副会長と東北観光推進機構の高橋宏明会長が登壇し、それぞれ旅フェアへの期待を語った。テープカットには観光業界団体や大手旅行会社のトップらが並び、各地域のゆるキャラも登場して華々しく幕を開けた。
今回は各地に行かなければできない“体験”を重視し、テーマエリアは6つ用意した。「東北観光エリア」は観光復興に取り組む各地域の魅力を発信。いわて・三陸ブースの海女の衣装でサッパ船と撮影できるコーナーや、福島県ブースの絵ろうそくの絵付けなど体験メニューも充実させた。雪やウィンタースポーツをモチーフにした「ウィンターリゾートエリア」には、子供たちが遊べるようにスノーパークを設置して雪を降らせる演出も行った。また、「すごいぞ!日本エリア」は世界に誇る日本の巧の技を紹介。中国ブロック広域観光振興事業推進協議会ブースは、石見神楽の実演や島根県松江市・八重垣神社の小銭を使った良円占いのレプリカを用意し、来場者を楽しませた。