ドイツ駐日大使ら招聘、群馬県の温泉文化など体験ツアー
群馬県の魅力を海外に発信し、訪れる外国人観光客を増やそうとドイツの駐日大使らが群馬県の草津温泉に招かれ、森林ウォーキングや草津名物の「湯もみ」などを体験した。
草津温泉を訪れたのは、ドイツのフォルカー・シュタンツェル駐日大使と、欧州連合代表部(EU)のハンス・ディートマール・シュヴァイスグート駐日大使ら5人。一行は11月17―19日の2泊3日の日程で、群馬県内各地の観光名所を巡った。ドイツ大使は磯部温泉・磯部館と草津温泉・奈良屋に2泊し、EU大使は草津温泉での会食から合流し奈良屋に1泊した。
最終日の19日には、熱の湯で草津名物の「湯もみ」を体験。大使らは湯けむりが上がる会場内で、湯もみ板を見よう見まねで操りながら、地元の人たちとの交流を楽しんだ。シュタンツェル駐日大使は「群馬県には素晴らしい温泉がたくさんあり、とても興味深かった。ドイツにも温泉に入る習慣があるので、多くのドイツ人が好んで来ると思う」とコメント。
今回、大使らを招聘した群馬県旅館ホテル生活衛生同業組合青年部の岡村建部長(みなかみ町・法師温泉長寿館)は「現在、全国的にアジアからのインバウンドの誘致が盛んだが、群馬県青年部は、昔から生活の中に温泉を利用し古い伝統を伝える文化が根付いているヨーロッパの客層に狙いを定め、まずはヨーロッパの駐日大使に群馬県に来ていただき、群馬をまるごと味わっていただこうと考えた。今回はその取り組みの第2弾で日本を代表する草津温泉で両大使を引き合わせ、古き良き温泉文化を体験していただいた。ドイツ大使には世界遺産候補の富岡製糸場を見学していただいた後、温泉マーク発祥の地である磯部温泉も堪能してもらった。群馬県には11種類ある泉質のうち9種類が存在する。群馬をもっと深く知ってもらい、海外から多くの方々に何度も来ていただきたい」と抱負を語った。