「スマホ」に注力、専用ページ拡充へ(楽天トラベル)
楽天トラベル(岡武公士社長)は2月4日、東京都内で新春カンファレンス2013を開いた。岡武社長はモバイル経由の流通が順調に伸張しているとし、スマートフォン専用のモバイルページを充実させ注力していく方針を示した。
岡武社長は、「モバイル経由の流通は、スマートフォン(スマホ)の比率が70%を超えている。今後、スマホやiPadなどを使用した旅行予約が重要になってくる」と述べた。同社では、パソコンとスマホの利用者を別に考え、スマホ専用の宿泊施設などの主要ページ作成、操作画面などのカスタマイズ編集、最適化の必要性をポイントとした。同編集機能は、1月末に発表され、施設側が編集を始めている。マーケティング強化は、楽天市場と楽天トラベルの2つのサービスを使い、検索エンジン対策とアプリのダウンロード数の促進をはかる。
岡武社長は13年のキーワードとして、(1)モバイル(2)オンラインカード決済(3)ダイナミックパッケージ(4)ユーザビリティの向上(5)システム連携の強化(6)チャンネルの拡大(7)インバウンド(8)海外展開――の8点を挙げた。
楽天市場のモバイル・タブレットシェア流通総額は、2013年末に42%以上になると予測。各店舗のスマホページの編集は96%が編集済みとし、1店舗あたりの平均売上高は、編集したパーツ数に比例したかたちで上がっている。
楽天代表取締役会長の三木谷浩史氏は、「日本の携帯電話が、スマートフォン、タブレット化してきた」と話し、「今後は、スマホ機能の向上を目指し、GPSやアクティビティ情報、グーグルMAPなどの充実をはかる。パソコンで実現できなかったものを『いつでもどこでも』の利点をもったスマホでかたちにしていく」と述べた。
インテル社の共同創業者であるゴードン・ムーア氏の「ムーアの法則(18カ月ごとに倍になる)」を引き合いに出し、「スマホの計算力は1・5年で2倍になり、10年後には100倍になる。近い将来、手の中にスーパーコンピューターを持つ時代になる」と語った。