No.332 JNTOがセミナー実施 - ムスリム客を日本へ呼びこめ
JNTOがセミナー実施
ムスリム客を日本へ呼びこめ
訪日市場で近年急成長を遂げているASEAN。東南アジアからの訪日は03年の30万人から12年には69万人まで伸び、13年は100万人を目指す。シンガポール、マレーシア、インドネシアにはイスラム教徒も多く、食事や礼拝など宗教上の留意点がある。日本政府観光局(JNTO)は2月1日、ジャパン・ムスリムツーリズム・セミナーを開いた。「ムスリムフレンドリー」などのキーワードや、受け入れのポイントなどを紹介する。
【伊集院 悟】
ハラル食と礼拝の確保
観光庁は13年の訪日外客数目標に1千万人を掲げ、FITの増加とMICE強化、送客元の多様化をはかる。そこで注目が集まるのがASEAN。東南アジアからの訪日外客数は急拡大しており、13年は100万人を目指す。
同市場で、訪日観光旅行が可能なのは、世帯可処分所得が年間1万5千ドル以上のアッパーミドル層と、年間3万5千ドル以上の富裕層といわれる。インドネシアのアッパーミドル層は09年の551万9千人から、15年には3345万4千人と約6倍に増加。マレーシアとインドネシアを合わせた富裕層とアッパーミドル層は09年の1594万3千人から、20年には1億人に達する見込みで、訪日の大きな市場として期待がかかる。
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できる範囲でのハラルを、若者は柔軟で日本文化興味あり
パネルディスカッションには、アジアムスリム圏の訪日旅行を手掛ける旅行会社フィールドジャパンwith K代表取締役の岸田武雄氏、マレーシアアウトバウンド協会副会長を務め自身も旅行会社を経営するシュハイダ ボルハン氏、北海道でムスリム旅行者の受け入れを積極的に行うリゾート施設やホテルを運営する加森観光社長室長の仙野雅則氏、京懐石でハラルメニューの提供も行う美濃吉外商部マネージャーの八杉よう子氏、沖縄県でムスリムツーリズムに積極的に取り組む沖縄県文化観光スポーツ部観光振興課主査の山城憲一郎氏の5人が、ムスリム訪日旅行者への対応事例と受入サービスの充実に向けて語った。コーディネーターは観光庁国際観光政策課課長の柏木隆久氏。
※ 詳細は本紙1493号または2月27日以降日経テレコン21でお読みいただけます。