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旅館業「いせん」が選出、おもてなし経営企業選(経済産業省)

2013年4月11日
編集部
吉田敦子氏(左)と、力石寛夫委員長
吉田敦子氏(左)と、力石寛夫委員長

 経済産業省は3月26日、「おもてなし経営企業選」の選出企業50社を発表し、旅館業から「いせん」(井口智裕代表)、航空会社からは「スターフライヤー」(米原愼一代表・社長執行役員)が選ばれた。

 同事業は「おもてなし経営」を世間に広く紹介し、他企業の経営改革のきっかけ作りになることが目的だ。サービス事業者に対し、選出企業がビジネスモデルの1つとして普及することで、経営改革の促進や地域経済の活性化を目指している。

 選考委員長の力石寛夫氏は「〝おもてなし〟と言うと、顧客満足度(CS)と捉えている人が多いが、今回の選考では従業員満足度(ES)を優先した。働く人が幸せに仕事をしていない環境で、どのようにしてお客様と幸せの共有ができるのか」と述べ、ESの重要性を訴えた。

 経済産業省の商務情報政策局サービス政策課の吉田敦子課長補佐は「今後は、選出された企業の事例をセミナーやフォーラムで発信していく。同大会の来年度開催は未定だが、継続事業として考えたい」と意欲を示した。

 応募総数は146社で、1次審査の書類選考では80社まで絞りこみ、80社すべての経営者に1時間のヒアリングを行った。最終選考前の現地調査では50数社を訪れ、従業員からもヒアリングを行っている。選考基準は、(1)経営者が従業員の意欲と能力を最大限に引き出す育成をしているか(2)地域・社会との積極的な関わりを大切にしているか(既存顧客との関係強化や潜在顧客の掘り起こし)(3)顧客のニーズに合致した高付加価値化や差別化サービスを継続的に提供しているか――などが挙げられた。

 今回選出された50社の「おもてなし経営」のポイントがまとめられた冊子は、5月以降に各経済産業局および中小企業基盤整備機構の地域本部で配布予定。

 選考委員は次の各氏。

 新井和宏(いい会社をふやしましょう理事)▽大久保寛司(人と経営研究所所長)▽小川孔輔(法政大学大学院イノベーションマネジメント研究科教授)▽瀬戸川礼子(ジャーナリスト、中小企業診断士)▽力石寛夫(日本ホスピタリティ推進協会理事長)▽戸倉蓉子(ドムスデザイン代表)▽内藤耕(産業技術総合研究所サービス工学研究センター副研究センター長)▽守屋高弘(中小企業基盤整備機構経営基盤支援部審議役)

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