サービス産業の高付加価値、三重県と鳥羽商工会議所が勉強会
(左から)小川氏、平田氏、楠氏、内藤氏
三重県と鳥羽商工会議所が主催する「サービス産業の高付加価値化勉強会」が5月29日、鳥羽商工会議所会館かもめホールで開かれた。
事例紹介として、神奈川県・箱根塔の沢「一の湯」社長の小川晴也氏、福島県・東山温泉「向瀧」社長の平田裕一氏、石川県・和倉温泉「加賀屋サービスアカデミー」の楠峰子氏が講演した。その後、サービス産業革新推進機構代表理事の内藤耕氏が統括講演を行った。
小川氏は、一生懸命働いても利益が上がらない現実に直面した際、マネジメントの重要性に気づき、「人時生産性」を指標に生産性の向上に取り組んだ経験を語った。
平田氏は、利益重視の姿勢ではなく、「お客様の満足度重視を徹底して追求することがいずれ利益を生む」という考え方を示した。
楠氏は「加賀屋ではお客様に要望される前に、こちらから声を掛ける『半歩先を見た行動』を心掛けている」と紹介した。
内藤氏は「スタッフは社長や上司に褒められるより、お客様に褒められるほうがうれしい。つまり、お客様の満足度を上げることが、従業員満足を上げる」とし、「スタッフが『お客様に何かをしてあげる』という、接客にエネルギーと時間を集中できるように、バックヤードの作業については、きっちりとマニュアル化し、指揮・命令・管理・監督で解決しなくてはならない」と述べた。