人材確保の取組強化、合同インターンシップ実施(JATA)
日本旅行業協会(JATA)はこのほど、優秀な人材を確保するための産学連携の取り組みを強化することを発表した。観光庁が主導する「インターンシップモデル事業」への積極的な参画や、会員会社の合同就職相談会などを行う。
インターンシップモデル事業はこれまで企業ごとに個別で対応していたが、今年は「JATA合同インターンシップ」を実施し、参加大学生のレベル引き上げや就業意欲の増大をはかる。最初の2日間はJATAでの導入教育として、業界の説明やプロのマナー講師を招いての社会人教育などを行う。その後は、業態や規模の違う2社を組み合わせて、3日間ずつ職場体験する。期間は8月19―29日までのうちの9日間。会員会社15社が9つの大学から計13人を受け入れる予定だ。参加学生の大学は観光系に限っていないという。
また、JATA旅博2013の業界日の9月13日は、学生向けプログラム「業界概論と若手社員が語る業界魅力パネルディスカッション」を実施。若手社員が現場の生の声を届け、魅力を発信する。なお、8月16日まで参加学生を募集している。詳細はホームページ(https://qooker.jp/Q/auto/ja/student/semi/ )から。
さらに、同日は(株)ジャタが、卒業が迫った4年生を対象にJATA会員旅行会社「合同就職相談会」を開く。参加企業は8社を予定しているが、社名は当日公表する。学生と各社採用担当者が個別面談する方式で、その場で採用することも考えているという。事前エントリーは不要。
7月17日に開いた会見で発表を行った越智良典事務局長は、観光系大学卒業生の業界就職率が低い問題について、「企業が学生に求めるコミュニケーション能力や問題解決能力への教育が足りないのではないか」と言及。今後は産学間のミスマッチをなくすため、授業カリキュラムについても働きかけていく考えを示した。