訪日上半期22・8%増、6月は4月に続く90万人超(JNTO)
日本政府観光局(JNTO、松山良一理事長)がこのほど発表した6月の訪日外客数推計値は、前年同月比31・9%増の90万1100人。4月に続いて90万人を突破し、単月ベースで過去2番目、6月として過去最高となった。また、13年上半期(1―6月)の累計は同22・8%増の495万4600人となった。
6月は訪日旅行の閑散期であるが、円高の緩和により生じた旅行費用面での割安感により大きな伸びを示した。市場別では、唯一マイナスとなった中国を除く、ほとんどの国で2ケタ台の増加。台湾、香港が単月として過去最高を記録したほか、韓国、タイ、シンガポール、マレーシア、ベトナム、インド、フランスが6月として過去最高を更新した。
また、上半期の累計では台湾、香港、タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシア、ベトナム、インド、オーストラリア、フランスが過去最高を記録している。
市場別にみると、韓国は同39・0%増の21万1500人で、6月として過去最高を記録。訪韓日本人の減少で、韓国発航空券のプロモーション運賃が設定され、訪日旅行への誘因となった。上半期累計では同38・4%増の132万200人。
中国は、同21・4%減の9万9千人と、依然として団体旅行を中心に減少が続くが、マイナス幅は徐々に少なくなってきている。上半期累計では同27・0%減の53万6200人。
単月として過去最高を更新した台湾は、同80・6%増の22万7千人となった。需要が高いため航空券やホテルなどの仕入れ価格が高く、ツアー料金が値上がり傾向だが、引き続き訪日旅行数は増加中。上半期累計では同49・4%増の102万9700人。
香港は、同69・0%増の7万4700人。都市圏へのショッピング目的の旅行者が多く、単月として過去最高を更新した。上半期累計では43・1%増の33万6100人。そのほかでは、タイが同50・6%増の2万500人と、12年4月以降、15カ月連続で各月の過去最高を更新中だ。シンガポールは同64・2%増の2万1700人、マレーシアは同16・0%増の9800人、ベトナムは同78・5%増の6300人、インドは同24・6%増の7千人とそれぞれ6月として過去最高を更新。放射能の影響の強かったフランスも同31・5%増の1万1400人と、6月として過去最高を記録し好調となった。
なお、出国日本人数は同11・9%減の130万6千人と、5カ月連続で前年同月を下回った。