トップツアー、東武の子会社に、東武鉄道が株式取得へ
訪日、団体旅行強化へ
東武鉄道(根津嘉澄社長)は7月31日に開いた取締役会で、トップツアー(石川邦大社長)の持株会社のティラミス・ホールディングス(飯沼昭社長)の全株式を取得することを決めた。これにより、トップツアーは東武鉄道グループの子会社になる。株式譲渡実行日は8月30日の予定。
東武鉄道は、昨年開業した「東京スカイツリー」などが好調に推移し、さまざまな事業に好影響を与えていることから、観光事業の強化を持続的成長に重要なものとして位置付けている。この点で、トップツアーは全国116カ所に加え、北米、アジア、欧州、豪州のネットワークを持つため、今回の子会社化で、これまで関東に集中していた東武グループの旅行サービスの存在感を全国に広めることが可能になるという。また、トップツアーは訪日旅行や団体旅行の分野で強みを有しているため、全国や海外から東武沿線への観光客誘致を期待する。
一方、東武グループには旅行会社の東武トラベルがあるが、株式移行後も両社は現行体制を維持する。東武鉄道グループ事業部の福水正徳部長は「両社の旅行会社は得意な分野も違うため、当面は独自に運営を行うが、シナジー効果を得るにはどのような方向や枠組みが最も効果的なのか、今後検討していきたい」とし、協力できる分野は連携をはかっていくという。