test

12年のキャンプ人口720万人、スタイルや価値観広がる(オートキャンプ白書2013)

2013年9月1日
編集部

吉田章会長

 日本オートキャンプ協会(吉田章会長)は7月10日、「オートキャンプ白書2013」を発表した。これによると、2012年のオートキャンプ参加人口は前年並みの720万人だった。今年の白書のテーマは「キャンプスタイルや価値観の広がり」。

 吉田会長は「オートキャンプ白書は、28年間の実績を積み重ねてきた。今回は2012年のデータになるが、単なる過去の状況の報告資料として蓄積するよりも、将来展望の素材として、応用、発展させることに本来の意味があると思う。積極的にご利用いただきたい」と語った。

 近年、オートキャンプブームといわれた1990年代から20年以上が経過し、子供のころにキャンプを経験した人たちが、自分の家族とキャンプに出掛けるようになるなど新しい世代が加わったことで、スタイルや価値観に新たな変化が起こっている。加えて、野外フェスティバルなど音楽イベントとキャンプとの融合や、東日本大震災の影響でアウトドア用品を防災用品として活用するといった意識の変化、女性のアウトドア・アクティビティーへの積極的な参加など、さまざまな事象がオートキャンプに結びついてその普及を後押ししているという。

 12年の1年間のキャンプ回数は平均で前年比0・3回増の3・8回、平均泊数は同0・3泊増の5・5泊と増加。東日本大震災後に続いた自粛ムードの反動や災害時にも役立つアウトドア用品の見直し、気象条件に恵まれたことなどがプラス要因となり、キャンプにとって好調な年だった。

 キャンプ場の収支状況は「黒字」と「収支トントン」と答えたキャンプ場の比率が全体の65・5%と近年で最高値となり、東北を除く地域では、7―8割にのぼった。稼働率は0・6ポイント増の10・8%と震災前まで回復した。

 キャンパーの実態については、キャンパーの年齢は20代から70代と幅広い年齢層にわたるが、30代(42・2%)と40代(41・0%)で83・2%を占めた。子育て世代に相当する人々の間でオートキャンプが広く志向されており、このうち、12年にキャンプを始めた人口は約120万人で約30万世帯にのぼる。

 高速代やガソリン代、キャンプ場使用料、食材などを含むキャンプ費用は1回(1泊2日)当たり、平均1万9583円と前年から1072円減少し、初めて2万円台を割り込んだ。

 一方、キャンプ用品市場は前年比1・2%増の471億円となり好調だった。前年の11年は震災による防災関連用品としてキャンプ用品が活用されたこともあり、2000年以降で最高値となったが、12年はこれを上回った。12年のキャンプ用品はイスやテーブルなどが日常のものよりも地面に近い「ロースタイル」が普及し、そうしたスタイルの家具類が人気を集めた。また、テントなどは低価格帯の入門モデルだけではなく、高価格帯の製品が好まれるようになるなど両極端化していることも特徴だという。

いいね・フォローして最新記事をチェック

PAGE
TOP

旅行新聞ホームページ掲載の記事・写真などのコンテンツ、出版物等の著作物の無断転載を禁じます。