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福島の仮設住宅を訪問、民謡団体「ミカド天風総連合会」

2013年11月21日
編集部

ミカド天風さんと一緒に踊る被災者

東京や神奈川エリアで67年の歴史を持つ民謡団体「ミカド天風総連合会」は11月10日、東日本大震災の被災者が今も生活している福島県・飯坂温泉近くの仮設住宅を訪れ、民謡の演奏や踊りで被災者を慰問した。

2代目家元のミカド天風さんは仮設住宅の集会場に集まった30人を超える被災者に「今日は皆さんと楽しい時間を過ごそうと、バスの中から気合いを入れて稽古をしてきました。地元・福島の民謡もたくさん演奏しますので、一緒に唄って踊りましょう」とあいさつをした。

「相馬盆唄」や「常磐炭坑節」、さらには「佐渡おけさ」「大漁唄い込み」「東京音頭」などを披露。被災者のなかには民謡を習っていた人もいて、みんなで一緒に唄い、踊った。家元代行のミカド香奈子さんが篠笛で「ふるさと」や「もみじ」をやさしい音色で演奏すると、涙を流す被災者もいた。演奏の合間には、ミカド天風さんの楽しいトークが集会場に集まった被災者の気持ちをほぐし、何度も大きな笑いの渦に包まれた。

楽しい時間を過ごした

演奏終了後には、同連合会から被災者1人ずつに直接義援金を手渡し、長い仮設住宅暮らしにねぎらいの温かい言葉を掛けて回った。

同会は、初代家元のミカド天風さんが画期的な「民謡五線譜」を考案し、民謡の普及に尽くした。現在は2代目。毎年1回旅行会を開き、今年は52回目でミカド天風さんと親しい旅行会社「アイ・トリップ」会長の新田幸彦氏がツアーの企画を協力している。2011年7月には、多くの歌手や有名人が避難所を訪れるなか、「避難所で一番不自由な思いをしている高齢の方が聞きたい歌や音楽が届いていない」との思いから、福島県いわき市と会津美里町の避難所を慰問し義援金を送った。

一行は、仮設住宅慰問後には穴原温泉・匠のこころ吉川屋に宿泊し、ここでも日頃の稽古の成果を発表。翌日には、福島県内の観光地などを回った。

【増田 剛】

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