固定資産見直し要望、経年数大幅短縮を決議(観議連総会)
自由民主党の観光産業振興議員連盟(細田博之会長)は11月20日、自民党本部で総会を開き、全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会(佐藤信幸会長)、日本旅館協会(近兼孝休会長)、日本ホテル協会(小林哲也会長)、全日本シティホテル連盟(藤野公孝会長)の代表者らが固定資産評価の見直しについて、次の評価替えの年に当たる2015年に、固定資産評価の下限となる経年数を現行の50年から、実態調査に基づく36年に短縮するよう強く求めた。
細田会長は「まもなく税制改正に向けて税調が本格化してくる。12月13日ごろに最終結論を出す予定」と述べ、「現在、旅館・ホテル業界は耐震診断の義務化という厳しい状況に置かれている。固定資産税は重要な地方財源であるが、大切な観光産業を担う旅館・ホテルが潰れてしまう損失のことも真剣に考えた方がいい」とし、「固定資産評価の見直しだけで取り上げると、横並び論などが出てくるが、耐震問題などと連携した考え方で各地元の自治体にも理解を求める努力を、観議連とともにしていただきたい」と語った。
観光庁の石原大観光振興課長は「旅館・ホテルが置かれている立場は非常に厳しいものがあり、経年数が少しでも短縮できるよう今後も総務省との間で事務的な調整を最大限努力し進めていきたい」と述べた。
総会では、「固定資産評価の見直しを15年から実行すること」「経過年数の見直しに当たっては、固定資産評価額が下限に到達する年数を現行の50年よりも大幅に短縮すること」を決議した。この決議は観議連の幹部が預かり、タイミングを見ながら関係省庁に申し入れを行っていく予定だ。
そのほかにも、交際費の非課税、印紙税の廃止、さらには消費税の外税表記を2017年4月1日以降も認めることなどを求めた。