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観光庁、「空販売」で立入検査 消費者へは海外OTA利用の注意喚起も

2018年12月7日
編集部:平綿 裕一

2018年12月7日(金) 配信 

観光庁が注意を呼び掛け

 

年の瀬に悪質な「空販売」問題が浮かび上がった。観光庁は12月4日、中国最大手OTA(オンライン旅行会社)Ctripグループの日本法人シートリップジャパンに立入検査をした。旅行予約サイト「Trip.com」で、空販売などの問題行為があったとの報道を受けてのこと。7日に観光庁は消費者へ海外OTAの利用に対する注意喚起も行った。同社は一部問題行為を認めたが、関与は否定している。

 報道によると、本来は満室の部屋を空室として予約を受け、予約と同時に代金を得ていたという。取り消しもできず、通常よりも高額な料金を設定していた。施設は急に埋まっている部屋を予約したと言われ、客は予約したはずだと憤る。結果、口コミなどで施設側の対応が悪いと、身も蓋もない悪評を立てられることになる。

 シートリップジャパンは6日、ホームページ上で社内調査の結果を発表した。これによると「空販売は一部の悪質な販売業者によるもの」と同社は関与していないとの姿勢を示した。同庁の調べに対しても「サイトの運営や仕入れは、(本社がある)中国サイドで行っている」と話していたという。

 同社は現在、「空室と間違って表示されている部屋」は順次削除している。さらに悪質な販売を続ける業者を随時摘発し、永久に取引はしないとした。

一方で、どれほどの被害があったのかは判明していない。「全容を掴むことを急いでいる」(同庁)。宿泊団体とも互いが持っている情報を交換したという。今後は情報収集を急ぎ、改めて必要な措置を取る方向だ。

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