観光庁、「重要課題と認識」 旅館の経営改革へ初会合
2019年1月29日(火) 配信
観光庁は1月28日(月)に、日本旅館などの宿泊業における競争力強化に向けた有識者会議の初会合を開いた。「観光庁でも、施設数の減少が続いている日本旅館の経営改革は、極めて重要な課題と認識している」。観光庁の和田浩一次長は会の冒頭、危機感をあらわにした。同会で日本旅館の生産性向上や高付加価値化、インバウンド対応などを議論する。6月までに5回程開き、その後とりまとめる見通し。
インバウンドが昨年に3千万人を超えて勢いづくなか、日本旅館は厳しい経営状況に置かれている。厚生労働省がまとめた18年3月末時点の旅館軒数は、前年度比2・2%減の3万8622軒だった。ホテルは増加しているなか、旅館は減少が続いている。今後は同会を通じ、新たなビジネスモデルの構築をはかっていく。
一方で、和田次長は「日本旅館もさまざまな経営課題について、他社に先行して、優れた事例が多くあると聞いている。これらを多くの旅館、地域で実行してほしい」と述べ、先進事例の横展開も念頭に進めていく考えを示した。