東海予約センター 55周年 提案型営業に注力
2019年3月1日(金) 配信
東海予約センター(大長征勝社長)は昨年10月、創業55周年を迎えた。総合案内所の草分けとして東京八重洲に事業所を開いたのが1963年。旅館13会員でスタートした。半世紀以上経た今、ドライブインや運輸機関も加わり、国内最大手の総合案内所へと成長した。節目を記念して7月20日までは、「Go!Go!キャンペーン」も実施している。現状や今後の展開を同社に聞いた。
東海予約センターは、創業者・磯部晃一氏が個人で行っていた北陸の旅館案内を事業化したのが始まり。1963年、北陸東京連絡所の名称で、東京八重洲地下街に事務所を開設した。それまでなかった「受入」と「送客」とをつなぐ発想は、観光業界の歴史のなかでも画期的だった。
67年6月には事務所を静岡市内に移転し、東海予約センターに改称した。71年9月には、全国のドライブインや物産店、交通機関などが加盟する「東海予約レストチェーン」が発足。74年の法人化を経て、全国各地に営業所を新設した。近年はIT化にも力を入れ、2008年に業務の効率化・一元化をはかるため「東海予約・予約管理システム」を導入。12年には公式ホームページを開設した。
現在は13営業所、宿泊とレスト合わせて440会員が加盟。年間取扱人員は宿泊が約34万5千人、レストは76万9千人(17年実績)と、国内最大手の総合案内所へと成長した。
同社の強みは「会員の多さ」につきる。宿泊、レストなど守備範囲が広いので、まとめて手配依頼ができるし、変更連絡も一度に済ませられる。業務効率化を進める旅行会社にとって、頼もしい存在だ。
ただ東日本大震災を契機に、「受注型から提案型」(大長社長)へと仕事の質が大きく変わった。会員の情報を単に伝えるだけでなく、それぞれの旅行会社に合った情報に編集・提案していくことに力を入れる。
今後は、重点的な営業活動を行う新たなグループ展開も視野に入れている。人手不足に悩む宿泊施設に応えるため、従来の契約からさらに踏み込んだ営業活動の提案もしていく。加えて、自治体や観光関係団体の情報発信代行も行いたい。
□7月20日までCP
昨年7月21日から今年7月20日までの1年間、55周年への感謝を込めて「Go!Go!キャンペーン」を実施している。会員全施設を対象に送客実績に応じた施設利用券をプレゼントするほか、特別送客特典も企画している。施設利用券は、キャンペーン終了後、1年間の利用実績を集計。各地域上位10社へ実績に応じた施設利用券を贈る。特別送客特典は送客手数料率アップなど。
詳細は各営業所または公式ホームページ(http://www.tokaiyoyaku.co.jp)へ。
【鈴木 克範】