「与謝野晶子」桜を植樹 堺市が人吉の女将会に贈呈
2019年3月4日(月) 配信
熊本県人吉温泉の女将の会「さくら会」(会長=有村政代・清流山水花あゆの里女将)は2月2日、JR人吉駅前広場の緑地で大阪府堺市が育苗しブランド化した桜「与謝野晶子」の苗木の植樹式を開催した。
堺市は「みだれ髪」などの作品で知られる歌人・与謝野晶子の生誕地で、晶子は1932(昭和7)年に夫・鉄幹とともに人吉を訪れ、球磨川に浮かぶ屋形船で歓待を受け、17首の歌を詠んでいる。
女将会は堺市の「与謝野晶子クラブ」と以前から交流があり、昨年には与謝野晶子生誕140年記念の催しに招かれ、同市の竹山修身市長を表敬訪問。市長から友好の証に桜の木の提供を約束された。
贈呈された桜は6本で、植樹式では竹山市長も駆けつけ、女将たちとこのうち3本を植樹。市内3カ所にも植樹された。
桜は1997年にベルギーから提供されたマメザクラを堺市が約10年かけて改良し、昨年2月に日本花の会から新品種「与謝野晶子」と認定された。低木性(2―3㍍)の桜は濃紅色で、情熱的なイメージと桜の短歌も多い晶子が桜名となった。
同市では観光施設「利晶(りしょう)の杜」などで植樹しているが、大阪府以外では与謝野公園(東京都)に次いで人吉が2カ所目となる。
式典で竹山市長は「晶子さんを中継して、堺と人吉が連携して国内外の人をお迎えしたい」と期待を込めた。