観光・レジャースポットのSNS発信はUSJが1位、インバウンドレポート2018
2019年3月11日(月) 配信
RJCリサーチ(佐野耕太郎社長)とナイトレイ(石川豊社長)がこのほど発表した「インバウンドレポート2018」によると、18年に訪日外国人がSNS(交流サイト)へ投稿を行った観光・レジャー部門の発信拠点1位は大阪府の「ユニバーサルスタジオジャパン(USJ)」となった。
同レポートは、訪日外国人の動向を探るため、ナイトレイが提供する訪日外国人のSNS解析ツールのデータを基に、RJCリサーチが訪日外国人の口コミ発信地点情報を中心に集計・分析した。
今回は18年の1年間に訪日外国人がツイッターやインスタグラムなどで日本国内滞在中に発信した投稿のうち、約8万件のSNS解析結果データを集計。投稿内容における位置情報やテキスト、画像の有無を用いてSNS投稿量のスコアを設定して分析した。投稿の発信地点となった全国のスポットは、「観光・レジャー」「ショッピング」「グルメ」の3つの部門別にランキングした。投稿者の属性はアジアを東南アジアと東アジアに分け、アメリカ、その他の地域と区分した。
観光・レジャー部門は「USJ」がスコア5045で1位となった。このうち、東南アジアが3793と7割以上を占め、東南アジア区分のなかでも断トツで1位の発信拠点だった。次に投稿が多い東アジアも770と高いスコアで、東アジアのなかで最も人気の発信拠点だった。一方、アメリカのスコアは117に留まり、USJの順位は27位と低かった。
4442スコアで2位に輝いたのは「東京ディズニーランド(TDL)」(千葉県)。東南アジアが2489、東アジアが584、アメリカが693、その他が676と地域に関係なく人気だった。
僅差で3位だったのは、近年外国人に話題の「伏見稲荷大社」(京都府)。スコアは4404で、こちらはアメリカが718、その他が1300とアジア以外からの人気が最も高いスポットだった。
4位は「東京ディズニーシー(TDS)」(千葉県)で、スコアは4248だった。アジアはTDLとほぼ同様のスコアだが、アメリカのスコアが812とアメリカのなかで1位の発信拠点となっている。
5位は「大阪城」(大阪府)の3431。スコアの内訳は、東南アジアが2092、東アジアが462、アメリカが241、その他が636となった。
6位以下は「東京タワー」(東京都)、「明治神宮」(同)、「東京スカイツリー」(同)、「奈良公園」(奈良県)、「竹林の小径」(京都府)。トップ10のうち、首都圏5地域、関西圏5地域とバランス良くランクインする結果となった。
ショッピング部門は、「ローソン」が最もSNS投稿量スコアが高く、なかでも東アジアの人気が高かった。空港への出店やアリペイサービスの全店導入など、訪日外国人対策の効果が表れているとみる。
グルメ部門はすべての地域で「築地市場」が1位となったが、10月に豊洲市場へ移転したのに伴い、12月のSNS投稿量は大幅に減少しているという。4位の「黒門市場」以降のスポットは、スコアが3位の「スターバックスコーヒー」の半分以下に減少しており、グルメスポットは上位3つに集中している。