福島県がJR只見線沿線のインバウンド促進でプロモーション動画公開
2019年3月28日(木)配信
福島県はJR只見線(ただみせん)沿線の魅力を海外等に紹介するプロモーション動画を制作し、3月27日(木)に公開した。
JR只見線沿線は、鉄道と自然景観が織り成す風景が独特で、景色の良さを競うローカル線の人気投票で常に上位にランキングされている。
東京駅から東北新幹線と在来線を乗り継いで最短でも4時間半。高齢化と過疎が進む典型的な日本の地方に、外国人観光客が押し寄せている。そこは福島県西部、新潟県と接する奥会津地方。調査を始めた2015年に500人に満たなかった外国人観光客数(宿泊者数)が、昨年ついに2000人を突破した。国別では、台湾が最も多くて全体の57.1%。他にも中国やベトナム、タイからの訪問客が目立つ。訪れる人たちの目的は「世界で最もロマンチックな鉄道」と称されるJR只見線と四季折々の絶景をカメラに収めること。独特な風景が、中国の交流サイトで取り上げられると、インスタ映えする風景として瞬く間に広まった。只見線の鉄橋を見下ろす福島県三島町(みしままち)のビューポイントでは、外国人がカメラのシャッターを押す姿を毎日のように見かける。
JR只見線は、福島県の会津若松駅と新潟県の小出駅までの約135キロを結ぶローカル線だ。2011年の新潟・福島豪雨で大きな被害を受け、一部区間が不通になった。2021年の全線再開通を目指して復旧工事が進められている。
地域の足としてのローカル線を存続させるため、福島県ではインバウンドの促進にも乗り出した。只見線沿線を多言語で紹介するWebサイトを開設。そしてこのほど、主に海外をターゲットにしたプロモーション動画4本を制作してYouTubeで公開した。動画の出演者に、台湾の若手女優ウー・シンティさんを起用。ウーさんが沿線を巡り、JR只見線と奥会津地方の魅力を伝える。ウーさんは交流サイトのfacebookで90万人を超えるフォロアーがいることから、ウーさんの情報発信力を借りて只見線の魅力を台湾に伝えていく。
動画は、「四季編」、「アクティブ編」「タイムラプス編」「旅情編」の4本で、何れも3分前後。「只見線 福島県情報ポータルサイト」から見ることができる。