課題の公共交通に焦点 「困らない」過去最高に 観光庁、受入環境アンケート
2019年4月12日(金) 配信
観光庁はこのほど、外国人旅行者の受入環境整備に関するアンケートを行った。今回は地方誘客時に課題となっている「公共交通の利用」に焦点を当てた。旅行中困ったことは「施設などのスタッフとコミュニケーション」が最多の20・6%だった。3年連続となり、なお課題が残る。一方、「困ったことはなかった」は過去最高の36・6%。昨年度との比較で唯一増えたのは、QRコードなどの「その他決済手段」だった。
「公共交通の利用」では、訪日旅行中に使った公共交通機関ごとに、困ったことを聞いた。新幹線・在来線では、「構内、乗り場、車内の利用」「駅できっぷ/ICカード購入」「ルート検索」を中心に指摘があった。バスも同様だった。
とくに「構内、乗り場、車内の利用」は困った理由の割合が最も高かった。新幹線は36・6%で、在来線が38・1%、バスが43・2%だった。「多言語対応をしたルート検索用のWebサイト・アプリがなかった」も、それぞれで20%を超えた。
このほか、新幹線・在来線・バス・タクシーを利用した人に対し、使いたかった決算手段と実際の決算手段を聞いた。いずれの交通機関でも、現金以外を望んだものの、最終的には現金で支払った人が一定数いることが分かった。
今回は、成田国際空港と東京国際空港、関西国際空港、福岡空港で調査を行った。回答件数は4037件となった。6割以上が訪日経験2回以上のリピーターだった。20代が最も多く、20―30代で回答者の7割を占める。
韓国と中国、アメリカ、台湾、香港で各400以上、インドネシア・タイ・マレーシアで計600以上を回収した。