ANAが“世界一の朝食“の「bills」と機内食を開発 ホノルル線で提供
2019年4月16日(火) 配信
全日本空輸(ANA、平子裕志社長、東京都港区)はこのほど、レストラン「bills」と共同で開発したオリジナル機内食メニューを公表した。2019年5月24日(金)から東京発ホノルル線でエアバスA380型機「FLYING HONU」が就航するのに合わせ、エコノミークラスで提供する。2種類のメニューを3カ月ごとに入れ替え、2020年5月31日(日)まで提供する。
billsは、1993年にオーストラリア・シドニーに1号店をオープンし、スクランブルエッグやリコッタパンケーキは地元の人気メニューに。やがて「世界一の朝食」と言われるようになった。現在、日本のお台場や表参道をはじめ、ハワイなどにも展開している。billsが機内食を監修するのは初めて。
今回、両社がコラボレーションした理由のひとつに、ANAのホノルル線は20~40代女性の利用が多く、billsを利用する層とも一致することが挙げられる。billsで長年、好評のメニューを基に考案・監修し、そこにANAの機内食技術が融合して完成した機内食。「空飛ぶレストラン」が、まもなくテイク・オフする。
□【機内食A】
提供期間:2019年5月24日(金)~8月31日(土)、2019年12月1日(日)~2020年2月29日(土)
◆ポークシュニッツェル – マッシュポテト、ポーチドエッグ、パセリとケッパーバターを添えて
billsで長年愛され続けるメニュー・シュニッツェルを特別にアレンジ。パセリとケッパーを加えて、バターとローストレモンを添えることで、シンプルなシュニッツェルをより豊かなフレーバーが楽しめる。さらにANAのノウハウを生かし、双方の得意な領域を引き出したメニューに仕上がっている。
◆ジャスミンティースモークサーモン、胡瓜のピクルスと枝豆のサラダ
ジャスミンティーでマリネしたスモークサーモンをふんだんに使用した一品。「ジャスミンの風味を出すのに苦労しました」と、ANAケータリングサービス料理長の清水誠氏。
◆味噌でマリネした茄子のソテー、ケールとレタス、トマト、豆腐のサラダ
日本の食文化を取り入れたメニュー。上空3万5千フィートでも食材の味を最大限に引き出すことができるマリネなど、ANAの機内食の開発テクニックを生かしたメニュー。
□【機内食B】
提供期間:2019年9月1日(日)~11月30日(土)、2020年3月1日(日)~5月31日(日
◆グリルドチキン、ココナッツカレーソース – 青梗菜、ライスを添えて
billsで人気の「イエローフィッシュカレー」をベースに、グリルチキンを使用し、日本人の舌に合うように日本風のカレースパイスと東南アジアのフレーバーを組み合わせている。
◆ローストパンプキン&ヨーグルトクリーム、トーストしたミックスシード
中東料理のフレーバーを取り入れた、最新の食トレンドを存分に楽しめる一品。
◆海老のレモンマリネ、大根と人参のピクルス
野菜のピクルスと、レモンで爽やかに味付けした海老を使用し、ヘルシーな一品に仕上がっている。
従来の「和食」または「洋食」の選択はなく、機内で提供するメニューは1種類になる。2つのおいしさを1つに集約した渾身のメニューだ。だが、1種類にするに当たり、社内でさまざまな議論があったという。
新しく就航するA380型機は2階建てで、全520席のうち1階の383席はすべてエコノミークラスで、ANA史上最大の規模だ。さらに東京発ホノルル線のフライト時間は最短6時間30分ほどで、日本時間で深夜の到着になる。メニューを1つにすることで、提供時間は約30分短縮になる見込みで、その時間を「機内でしっかり休んで、現地で遊んでもらいたい」とANAのCEマネジメント室商品企画部アシスタントマネジャーの太田洋介さんは語る。利用者が飛行機を降りたあとのことも考えての結論だった。
あと40日ほどで就航する「FLYING HONU」。機内食もハワイの思い出の1つに加わりそうだ。