観光庁、山形・新潟応援キャンペーン始める 1人当たり3千円の宿泊割引を検討
2019年7月9日(火) 配信
観光庁は2019年7月9日(火)から、6月18日の山形県沖地震により落ち込んだ観光需要の早期回復をはかるため、宿泊料金の割り引き支援を含む「山形・新潟応援キャンペーン」を始めた。山形県庄内地方と新潟県下越地方は宿泊キャンセルが多数していた。CPを通じ、風評被害対策も含めて両地域の観光復興に力を入れる。
同庁による宿泊料金の割引支援は、旅行者1人当たり3千円ほどを検討しており、7月19日の開始を予定しているという。販売は、まず国内OTA(オンライン旅行会社)などから始める見通し。
同CPは、夏の観光シーズンを迎える山形・新潟を、観光地として改めて「知ってもらう」「来てもらう」「楽しんでもらう」を3つの柱に、国内外から両地域への来訪を改めて歓迎する取り組みだ。東北観光推進機構や民間事業者(航空・鉄道・旅行会社や旅館など)、地方自治体などさまざまな関係者の協力を得て、計54件(7月9日時点)の取り組みをCPに盛り込んだ。
「知ってもらう」では、日本政府観光局(JNTO)らで、宿泊施設の営業再開に関する情報提供や、国内外に向けて地域の魅力を発信していく。台湾人ブロガーやフランスメディアの招聘、観光PRブースの設置、SNSによる情報発信などを実施していく。
「来てもらう」では両地域での宿泊料金の割引支援、航空会社や鉄道会社による割引商品を設定していく。航空・鉄道会社では、運賃割引や、一定金額以上の旅行商品の割引、クーポンの配布、特別ツアーの造成などを行っていく。
「楽しんでもらう」では宿泊施設割引や、SNSへの写真投稿によるプレゼントキャンペーン実施、スタンプラリーによる温泉宿泊割引き券のプレゼント企画などを行う。
すでにあつみ温泉(山形県鶴岡市)では、同温泉の萬国屋やたちばなやなど宿泊施設7カ所の利用客を対象に、8月1日まで1人1泊当たり3千円の割り引きを実施している(山形県と鶴岡市の取り組み)。
「我われは取り組みを通じ、山形県・新潟県における観光の活性化に取り組んでいく」(同庁)とする。