訪日外客数 初の1000万人達成、12月20日、成田空港で記念式典開く
「2千万人へさまざまな課題」
2003年の観光立国宣言以来、長年の悲願であった訪日外客数1千万人を、13年12月20日に達成した。1千万人目の訪日客を迎えた成田国際空港で記念式典が開かれ、太田昭宏国土交通大臣や久保成人観光庁長官らが訪日客を出迎え、悲願達成を祝った。
記念の1千万人目は、タイ人のパパン・パッタラプラーシット、ユパーダー・パッタラプラーシット夫妻。パパンさんは今回が3回目の訪日。家族で北海道に行き、4日間スキーを楽しむという。パパンさんは大の日本好きで「いつも日本人店員の良いサービスに感動する。帰国すると周りの知人に日本の良さを伝えている」と話した。
太田国交大臣は1千万人達成の要因について、「政府挙げての意欲と取り組みが大きな要因」とし、東南アジアのビザ緩和、アベノミクスによる円安、観光庁が中心となった世界への日本の魅力発信、富士山の世界文化遺産登録、東京五輪開催決定、和食の無形文化遺産登録などを挙げ、「日本が元気になり、日本の魅力が伝わった」と語った。また、「2千万人の高みを目指す」14年以降については、「さまざまな課題が見えてきている」と語り、Wi―Fi対応や外国語表示などを課題に挙げた。さらに、MICEの重要性を強調し、「日本開催の国際会議に家族で来てもらい、家族には観光を楽しんでもらえるようにしたい。医療観光も含め、長期滞在ができる日本を目指したい」と力を込めた。