「味のある街」「りんごじゅうすシナノゴールド100%」 ――㈱あづみアップル(長野県安曇野市)
2019年8月10日(土) 配信
長野県安曇野市の特産物の一つがリンゴだ。北アルプス山麓に広がる安曇野市は標高600~700㍍の扇状地で、雨が少なく1日の気温差が大きいため、リンゴに甘味がのる。また、リンゴの木をコンパクトに抑えて育てる「わい化栽培」により、太陽の光が木全体にまんべんなく当たって、養分が貯えられたおいしいリンゴになる。
安曇野市にある株式会社あづみアップルの「りんごじゅうす」の原材料となるリンゴは、同市と、松本市梓川を範囲とするJAあづみから仕入れている100%地元産。特徴はそれぞれ単一の品種のみを絞っていることだ。ふじ、つがる、王林など9種が定番となっている。「糖度は天候によって変わってくるのですが、あまりいじらないで、その年の味をお届けしています」とあづみアップル営業部長の輪湖大知さんは話す。
「これからの季節おすすめはシナノゴールド」と輪湖さん。皮の黄色い品種で、「ゴールデンデリシャス」と「千秋」という品種を交配させて、長野県で誕生した。「さわやかな甘さで、暑い時期にぴったりです」。
「ふじ」は収穫量の多い品種で、酸味と甘味とのバランスがいい。「ピンクレディー」はオーストラリア原産で、冬に旬を迎える珍しい品種だ。他に、「ふじ」と「つがる」の交配種で甘味の強い「シナノスイート」も、これからの季節のおすすめだと輪湖さんは話す。
直営店舗「スイス村ワイナリー」は「信州安曇野スイス村」のエリア内にある。同社のジュース、ワインなどの製品のほか、信州牛のサラミや信州サーモンのスモーク、県内醸造の日本酒など、長野県産のおつまみやお土産品もそろえている。今年9月28日までは、店のすぐ近くで「信州安曇野田んぼアート」が開かれている。テーマは今年の大河ドラマ「いだてん」で、6㍍余りの高さの観覧展望台から、中村勘九郎さんが演じる、主役のマラソンランナー金栗四三をモチーフにした田んぼアートを見ることができる。同社の製品は県内外の小売店などにも出荷されており、同社ウェブサイトから注文できる。
(トラベルキャスター)
コラムニスト紹介
津田 令子 氏
社団法人日本観光協会旅番組室長を経てフリーの旅行ジャーナリストに。全国約3000カ所を旅する経験から、旅の楽しさを伝えるトラベルキャスターとしてテレビ・ラジオなどに出演する。観光大使や市町村などのアドバイザー、カルチャースクールの講師も務める。NPO法人ふるさとオンリーワンのまち理事長。著書多数。