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Airbnb、「南極研究の旅」に5人募集  環境汚染を調査 持続可能な旅を

2019年9月25日
編集部:平綿 裕一

2019年9月25日(水) 配信 

(提供:Airbnb)

 Airbnb(エアビーアンドビー)は10月8日まで、国際海岸クリーンアップキャンペーンを行うオーシャン・コンサーバンシーと共催する「南極研究の旅」で、南極の地で行う調査事業のボランティア5人の一般公募を始めた。南極で雪のサンプルを採取し、マイクロプラスチックの影響を調査。結果をもとに世界へ地球環境に対する考えを問い掛け、持続可能な旅の普及を目指す。

 南極での調査は、今年11~12月の1カ月間となる。南極科学者Kirstie Jones-Williams(キースティー・ジョーンズ=ウィリアムズ)氏による科学調査を支えるため、まずプンタ・アレーナス(チリ)で実践トレーニングに参加。氷河学の授業を受け、現地でのサンプル採集を練習し、研究室での作業や各種機器の扱い方を学ぶ。

  現地では、南極内陸部の雪に異物であるマイクロファイバーが混入していないか調べ、廃棄物や汚染が世界中を巡りどこまで到達したかを把握していく。このほか、ドレーク氷瀑や、チャールズピーク、エレファントヘッドなどの絶景を回り、南極大陸の地理を学ぶなどする。

 帰国後は、研究成果を掘り下げ、海洋保護のアンバサダーとなるスキルを身に付けていく。

 ジョーンズ=ウィリアムズ氏は「南極といえば、けがれなき最果ての地のイメージがありますが、近年はそんなところにまでプラスチック汚染の影響が及んでいることを示す証拠があります。今回の遠征はマイクロプラスチックが南極のような遠隔地に到達する過程の解明に役立ちます。自然を守るため、人類の責任を今こそ問うべきです」と旅の目的を説明した。

 一般公募については、「遠征は極寒の地で科学的に厳密な精度が求められ、過酷な作業に携わることが予想されます。地球に暮らす一員として強い意識があり、チームの一員であることに喜びを感じ、帰国後も成果を世界中に広めてくれる、やる気に溢れる人を探しています」と話した。

 環境汚染・破壊するリスクを軽減したり、地域コミュニティを保護していく持続可能な旅の需要は高まっている。

 Airbnbに掲載されている環境にやさしいリスティング(宿泊施設)に宿泊したゲストの数は2018年8月以降、延べ500万人を超える**。体験でも、地球にやさしく、持続可能な社会の実現に取り組む各地のエキスパートや市民運動の仲間と出会える体験は人気が高い。持続可能なエコ体験の予約数は前年比196%増となっている**。

 受け入れ側も意識している。環境負荷の少ない洗剤を選び、リサイクルや、ゲストに公共交通機関の利用を勧めるほか、ソーラーパネルを設置するなど、できるだけ環境に負荷を与えない努力をするホストが全体の88%を占める*。

  Airbnbグローバルポリシー&パブリックアフェアーズ(公共政策)責任者のクリス・レヘイン氏は今回の事業を通じて、「我われの生き方が地球環境にどのような影響を及ぼすか、世界中の人々と一丸となって考えられるよう呼びかけていく」と語った。

 応募は下記から。

http://airbnb.com/sabbatical
http://airbnb.com/sabbatical

*2018年、Airbnbゲストのアカウントから特定の国に旅をしたゲストを任意抽出してアンケートを実施。1万2000件近くの回答を集計したゲストの意識データ。アンケート調査回答への謝礼や報酬は支払われていない。

**2018年8月1日~2019年8月1日、環境にやさしい宿泊施設(「土の家」「ユルト」「ツリーハウス」「テント」「ネイチャーロッジ」「ログハウス」にあてはまる建物タイプ)と、Airbnb体験を予約した全世界の宿泊者数の伸び率を前年同期と比較したAirbnb社内のデータ。

***応募資格は応募時に18歳以上であること。2019年11月から12月までの1か月間、ボランティアは市民科学者として研究活動を行うためにチリと南極への渡航が可能であること。遠征と研究に携わるレベルの英会話ができること。市民科学者5人の最終選考結果発表は、2019年10月30日。「南極研究の旅」サバティカルのボランティアは、次の国と地域の在住者が対象。アルゼンチン、オーストリア、オーストラリア、ベルギー、ブラジル、カナダ、チリ、中国、デンマーク、ドバイ、フランス、ドイツ、アイルランド、インド、イタリア、香港特別行政区、日本、韓国、マレーシア、メキシコ、オランダ、ニュージーランド、ノルウェー、ポルトガル、ロシア、シンガポール、南アフリカ、スペイン、スウェーデン、スイス、台湾地区、タイ、英国、米国。

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