NAA、約420万人が利用 旅客数など開港以来最高
2019年10月2日(水) 配信
成田国際空港(NAA、田村明比古社長)が発表した8月の航空旅客数は前年同月比5%増の420万8294人と過去最高となった。
国際線の旅客数は、同4%増の342万3230人。このうち外国人旅客数は、同3%増の147万2999人と、2013年2月から79カ月連続で前年同月を上回った。国内線の旅客数は同11%増の78万5064人と好調だった。
発着回数も同7%増の2万3858回と最高値を記録した。国際線は韓国や欧州、中国への新規就航や増便があったため、同5%増の1万8469回。国内線は長崎や高知、下地島、庄内への新規就航と中部空港と仙台への増便によって同14%増の5389回と大幅に増えた。
日韓関係の悪化の影響も出ている。9月の韓国線の発着回数は21日時点で前年同期比7%増と増加したものの、旅客数は同18%減と大幅に減少している。9月26日に開いた会見で田村社長は「韓国線を運航する各社は増便する傾向が続いていたが、元の便数に戻している」と説明した。
□五輪後の空港活用
田村社長は国際線の外国人旅客数などで過去最高を記録しているが、長期視点から五輪終了後の運営に危機感を示した。「過去の五輪開催都市では閉幕後、観光客が減少している」という。これを踏まえ、「観光分野に力を入れることで利用者を維持していく」方針を示した。今後は、同社が中心となって自治体と事業者との連携を進める。具体的には成田国際空港周辺の魅力を高め、送客できる流れを構築していく考えだ。