日本旅行と読売旅行が包括的業務提携 2社連携商品など展開
2019年10月2日(水)配信
日本旅行(堀坂明弘社長)と読売旅行(坂元隆社長)は2019年9月30日(月)、両社の強みを生かした企業価値やブランド価値の向上、顧客へのサービス強化を目的に、包括的業務提携契約を結んだと発表した。
両社は対等な立場から連携を深めるとともに、株主であるJR西日本グループと読売新聞グループの強みも生かし、販売チャネルや商品・コンテンツの拡充を推し進め、新たな価値の創造に取り組む。今後、2社連携商品をはじめとした具体的展開を両社で推進する。
□業務提携の目的・狙い
日本旅行は、国内・海外旅行のWeb販売や店頭販売、特定会員向け販売、法人営業(大都市・地方都市)、インバウンド営業など多様な販売チャネルを通じて営業を展開。さらにJR西日本グループの一員として、北陸や瀬戸内など西日本エリアに向けたJRセットプラン(主にフリー型商品)や、ヨーロッパを中心とした海外旅行を強みとして商品展開を行っている。
一方の読売旅行は、読売新聞へのチラシ折り込みや、既存顧客へのダイレクトメールなどで集客をはかってきた。全国の営業所を足掛かりに、各地発に加えて着地合同型のエスコート商品を得意とするほか、南極クルーズなど特色ある商品や巨人軍観戦ツアー、交響楽団のツアーサポートなど読売新聞グループならではの催行実績も強みとする。
これら両社の強みを有機的に相互活用し、企業価値とブランド価値の向上をはかるべく具体的な取り組みを順次推進。同時に、両社の提携でそれぞれの顧客や新規の顧客に対するサービスの強化をはかっていく狙い。
□具体的な取り組み
<2社連携商品>
業務提携に基づき、両社の強みを生かしたユニークなツアーを順次展開する。
国内旅行は共同主催として、11月16日(土)と17日(日)に出発する「ハイグレード車両なごみ(和)」を組み込んだ1泊2日ツアーを10月1日(火)に発売。海外旅行は共同催行として、ヨーロッパとアジアでそれぞれ周遊5~8日間の添乗員付きツアーを2020年3月まで設定し販売している。同じく、2021年1月18日(月)に出発する南極クルーズを共同催行しているが、こちらは順次発売としている。
<その他の展開> ※今後の実施を含む
(1)主催商品の相互販売
①西日本エリアとの交流拡大(国内旅行)
西日本エリア着発のJRセットプランに強みをもつ日本旅行主催商品を、新聞媒体をはじめとしたメディア販売に強みを持つ読売旅行で取り扱うことで、北陸や京阪神、瀬戸内をはじめとした西日本エリアと各地との相互交流の拡大をはかる。
②エスコート(添乗員付き)商品の展開拡大(国内・海外旅行)
飛行機などを利用する募集型の団体旅行(国内・海外)や日帰りバスツアー、25年以上の歴史を持つ南極クルーズなど、各地発のエスコート(添乗員付き)商品を得意とする読売旅行主催商品。日本旅行のホールセール商品である赤い風船やマッハ、ベストツアーを、読売旅行と日本旅行グループの店舗ネットワークを通じて展開し、相互の店舗での品ぞろえの拡充、相互の商品の販売拡大に取り組む。
(2)共同商品の開発
上記のツアーに加え、日本旅行のJR個人型商品に読売旅行の現地集合・現地解散ツアーを組み合わせた商品の造成など、両社の特長とノウハウを生かした共同商品の開発、展開に取り組む。
あわせて、首都圏を中心にカルチャーセンターを運営する読売・日本テレビ文化センターなどの読売新聞グループ企業とのコラボ企画など、それぞれが持つ特徴あるコンテンツの相互活用を推進し、商品内容のさらなる充実をはかる。
(3)教育旅行プログラムの共同開発
読売新聞社をはじめとした読売新聞グループ各社との連携により、新聞社の社内見学や小中高校生向けの媒体を活用したイベントなど、新学習指導要領なども踏まえた新たな教育旅行プログラムの開発に取り組む。
(4)インバウンドでの共同展開
日帰りバスツアーなど読売旅行が得意とするエスコート(添乗員付き)商品をインバウンド向けにカスタマイズし、日本旅行のインバウンド向けWebサイトなどでの販売に取り組む。あわせて、読売グループの英字新聞“The Japan News”を活用した国内イベントや着地商品などの告知に関して、両社の連携のもと推進する。
(5)地方創生事業での共同展開
読売旅行が展開する「あなたの街応援イベントツアー」や、旅行に関する月刊誌「旅行読売」の活用、そのほか読売新聞グループでの取り組みなどを地方創生事業の有力コンテンツとして磨き上げ、日本旅行の地域ネットワークを活用して自治体やDMOなどへの提案に取り組む。