「星野リゾート 界 長門」来年3月開業 宿泊者以外も利用できる「あけぼのカフェ」を併設
2019年10月7日(月) 配信
星野リゾートは2020年3月12日、山口県・長門湯本温泉に「星野リゾート 界 長門」を開業する。温泉旅館ブランド「界」初の宿泊者以外が利用できる「あけぼのカフェ」を併設し、温泉街をそぞろ歩きする時に食べられる「どらやき」を販売する。
「界 長門」は山口県に古くから続く「御茶屋屋敷」をテーマに、ご当地の豊かな文化を存分に体験できる宿を目指す。
山口県の武家文化を生かした客室は、藩主が泊まる部屋をイメージして設計。ベッドボードには室町時代から800年以上続き、山口県の無形文化財に指定されている「徳地和紙」を使用し、段違いになっている床の間には、古くは茶の湯で使うための陶器として使われていた焼き物「萩焼」を設置している。
食事は、半個室の食事処で、地域ならではの旬の素材をいかした会席料理を、意匠を凝らした器とともに楽しめる。
「界」ブランドの進出や「あけぼのカフェ」の併設は、「長門湯本温泉観光まちづくり計画」によって決定された。同計画は、2016年1月~6月に長門市から委託を受けた星野リゾートが提案した「長門湯本温泉マスタープラン」をベースに、16年8月に長門市が策定。
マスタープランの基本方針は、「全国温泉ランキング」において「TOP10」に選ばれるような温泉地を目指すこと。「温泉街そぞろあるき」をコンセプトに、地元住民や事業者、行政がビジョンを共有しさまざまな取り組みが進む。
「星野リゾート 界 長門」が開業する月には、地元の旅館の後継者らが運営する長門湯守(代表 伊藤就一、大谷和弘)が街の立ち寄り湯「恩湯」を新たな温泉街のシンボルとしてリニューアルオープン。
「岩盤から湧出するお湯を眺めながら入れる、深さ1 ㍍の浴槽」を持つ温泉施設をはじめ、温まった体を優しく整えるヘルシーな食を提供する飲食棟「恩湯食」、二つの建物をつなぐ「恩湯広場」や音信川に浮かぶ「おとずれ川テラス」を活用したさまざまなイベント開催などを通じ、温泉街に新しい魅力を提供するという。