「出張」に関する国際比較調査 日本人、「身の安全」より「ビジネス」 出張後の経費精算にストレスも
2019年11月5日(火) 配信
出張・経費管理などのクラウドサービスを提供するコンカーはこのほど、「出張」に関する国際比較調査を行った。日本人は出張に対する責任感が高く、身の安全よりもビジネスを重視していた。一方、「出張後」にストレスを感じると答えた割合は世界で一番多く、経費精算などに頭を抱えている現状も浮き彫りになった。
調査は「年に3回以上出張に行く」と答えた世界の19マーケットの7850人を対象にした。調査期間は2019年7~8月。
□「身の安全」より「出張目的」を重視
「出張に行くときに重視すること」について、日本は「出張の目的が果たされること」が43%と1位の結果となったが、世界平均は27%と差が付いた。世界平均では「自分の身の安全(31%)」が1位となり、「出張の目的が果たされること」は27%だった。「日本人の生真面目さがうかがえる」(同社)。
□「身の安全の守り方」より「お得な出張手配」について学びたい日本人
「出張に関する研修が受けられるとしたら、何について受けたいですか?」という質問に対し、日本人の約6割が「お得な出張手配の方法(60%)」について学びたいと答えた。
一方、世界平均では「出張中の安全管理(52%)」について学びたいという回答がもっとも多く、「お得な出張手配の方法(44%)」と回答した割合は半数以下となった。
さらに日本人は受けたい研修の内容として、「お得な出張手配の方法(60%)」と回答した割合が世界で1番多かったという。「日本ではビジネストラベルマネジメントの考えがまだ浸透しておらず、出張予約に関して個人に委ねられていることが多いため、『お得な出張手配の方法』に興味があるのかもしれない」と推測する。
□日本人が出張で一番ストレスを感じるのは「出張後」 理由は…
「出張で一番ストレスを感じるのはいつか」という質問に対し、日本では「出張後(56%)」と答えた割合が最も高く、「出張中(26%)」「出張前(19%)」はともに3割を切った。
世界と比べても、「出張後」と答えた割合は日本が一番高く、日本人が出張の後に大きなストレスを感じていることが分かる。
理由について聞くと、日本では他国に比べて「経費精算の支払いが遅れる(58%)」と回答した割合が高く、出張に使った経費精算のストレスが影響していることが要因とみる。
□出張・経費管理等のシステム導入におけるニーズ
半数以上の日本人(59%)が、自身が勤める企業は出張予約・経費管理のテクノロジーが「遅れている」と感じており、さらにそのうちの半数(50%)が、安全管理ツールの面でも「不十分である」と答えた。
同社は「多くの日本人が抱える『出張後のストレス』を改善するためにも、出張・経費管理と安全管理を両面で行うことができるシステムの導入が求められている」と調査を振り返った。
□アンケート概要
サンプル数:7850人
調査期間:2019年7~8月
調査対象国:オーストラリア、ベルギー、ブラジル、カナダ、中国、香港、台湾、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、インド、日本、ルクセンブルク、メキシコ、オランダ、ノルウェー、シンガポール、マレーシア、スウェーデン、イギリス、アメリカ
□コンカーについて
出張・経費管理クラウド SAP Concur の日本法人。『Concur Expense(経費精算・経費管理)』・『Concur Travel(出張管理)』・『Concur Invoice(請求書管理)』を中心に、企業の間接費管理の高度化と従業員の働き方改革を支援するクラウドサービス群を提供している。
なお、SAP Concur は20年以上にわたり、出張・経費・請求書・コンプライアンス、そしてリスクなどの間接費に関するすべての管理を自動化することで、さまざまな業種、規模の企業を支援してきた。