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KNTーCT、営業利益120%増に GW特需と前期の反動で大幅増

2019年11月18日
編集部:入江千恵子

2019年11月18日(月) 配信

KNT-CTの経理部担当の中村哲夫常務

 KNT-CT(米田昭正社長)は11月12日(火)、2020年3月期の第2四半期(19年4月1日―9月30日)の決算を発表した。営業利益は、前年同期比120.9%増の33億7300万円と、当初の見込みから10億円の増益となった。

 大幅な増益の要因として、経理部担当の中村哲夫常務は同日の会見で、「ゴールデンウイーク特需のほか、クラブツーリズムにおいてテーマ型商品への移行とWebへのシフトで利益率が改善した」と説明した。

 売上高は同3.6%増の2150億6900万円、経常利益は同98.4%増の33億9500万円、当期純利益は同24.4%増の20億5500万円。

 GWの個人旅行商品が海外、国内ともに好調だったほか、前期の自然災害による減収・減益による反動もみられた。

 CTは取扱高のうちWebのシェアが33%(前年同期比2%増)まで上昇。Webへの移行が順調に進んでいる。あわせて、同社が発行する総合旅行情報誌「旅の友」の印刷部数減少により、経費削減につながった。

 国内旅行においては、東京2020オリンピック公式観戦ツアーの販売を開始。人気のオンラインゲームとのコラボツアー催行など、新たな需要の掘り起こしも行った。

 海外旅行はシニア女性を対象とした大人の「プチ留学」ツアーなど、独自性・テーマ性に富んだツアーを実施した。

 教育旅行は、旅マエから旅アトまでを包括的にサポートするシステム「旅ともプラス」を9月から稼働。他社との差別化につながっている。

 一方で懸念要因もある。終息の兆しが見えない香港情勢に伴い、香港の予約状況は韓国よりも深刻さを増している。前年の2割程度まで落ち込み、「なかなかツアーが出ない状況」(中村常務)が続いている。

 10月に東日本エリアに甚大な被害をもたらした台風19号による取消額は、「売上高で30億円、利益では7億円ほどの見込み」(同)と述べた。

 なお、20年3月期の通期連結業績予想は、売上高は前期比2.6%増の4225億円、営業利益は同38.2%増の35億円、経常利益は同27.0%増の36億円、当期純利益は56.4%増の20億円に設定している。

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