アスコットジャパン、有形文化財にホテル 来年1月大阪・なんば開業
2019年11月19日(火) 配信
アスコットジャパン(タン・ライ・セン社長、東京都港区)は来年1月18日(土)、有形文化財の「髙島屋東別館」(大阪府大阪市)に「シタディーンなんば大阪」をオープンする。増加する20~30代の訪日需要に応える。
髙島屋東別館は1923年に完成。今年3月には国の有形文化財に登録された。現在は完成当時の外観などを残し、髙島屋グループの事務所や史料館、結婚式場などとして活用されている。
アスコットジャパンは、入居エリアにある完成当時の装飾や石段を残して営業する。各客室は建物のモチーフを生かした内装に仕上げる。客室数は313室。面積は20平方㍍から用意する。
このほか、キッズルームとジム、ミーティングルーム、ラウンジ、シェアキッチン、キッズルームを設置する。このうち、キッズルームは昔の百貨店にあった屋上遊園地をモチーフにするという。
レストランとショップも併設。燻製やイタリアン料理を提供する予定となっている。長期滞在にも対応する。一部の客室にはキッチンを備えるほか、食器や洗濯乾燥機を設置する。
なんば駅から徒歩10分ほどでアクセス可能。11月27日(火)から公式サイトで、宿泊予約を受け付ける。
11月19日(火)に開いた発表会でアスコットジャパンのタン社長は「歴史的建造物に入居することは最大のセールスポイントになる」と意気込んだ。
髙島屋の大阪店と連携をはかり相乗効果も狙う。両社は宿泊客への買い物優待サービスを予定。このほか、宿泊客限定で通訳と買い物のアドバイスをする「ストアコンシェルジュサービス」の導入も視野に入れている。
髙島屋の津積誠企画本部賃料管理室長は「ホテルの入居が近隣地区の活性化の起爆剤となり、大阪店の利用者増加につなげてほしい」と期待を寄せた。
今後は、両社が進出中のタイや中国などで商業施設の展開を検討する。