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10月の訪日韓国人激減 20万人下回る 訪客数全体は5.5%減に 観光庁

2019年11月21日
編集部:平綿 裕一

 2019年11月21日(木) 配信

11月20日、東京・霞ケ関で開かれた長官会見のようす。田端長官が訪日客数などを発表した

 観光庁の田端浩長官は11月20日に会見を開き、2019年10月の訪日客数は前年同月比5・5%減の249万6600人だったと発表した。訪日韓国人旅行者数は同65・5%減の19万7300人と激減。月別で20万人を下回ったのは14年3月以来、5年半振りとなった。ラグビーワールドカップの出場国で8万人以上増えたが、全体では訪日韓国人の減少が大きく響いた。

 訪日韓国市場は両国間の関係悪化や、航空路線の運休・減便により、前年同月から3分の1以上落ち込んだ。1~10月の累計を前年と比べると、100万人以上減っている。韓国人の18年年間の消費単価は約7万8千円。単純計算で780億円の消費減となる。

 航空路線でみても19年冬ダイヤは、18年冬ダイヤと比べて韓国キャリアが440便の減少だという。両国間の溝は簡単には埋まりそうにない。

 一方で、他地域は依然好調だ。

 主要5カ国(韓国、中国、台湾、香港、米国)をみると、中国は同2・1%増の73万600人、台湾は同9・0%増の41万3700人だった。香港は同6・6%増の18万600人、米国が同6・5%増の15万3400人。これら主要5カ国で全体の67%を占めた。

 航空路線でも、19年冬ダイヤで中国が330便の増、東南アジアは110便以上増え、全体では45便の増加となっている。

 田端長官は訪日客数に直結する航空路線について、「規模が大きい韓国の減便はもちろん影響はあるが、これを乗り越えるだけの増便が各国である。このような好材料を伸ばしていく」と語った。

 他方、両国間の自治体交流で明るい事例も出てきた。北海道旭川市と韓国・スウォン市での高校生交流事業は、韓国側からの要望もあり、予定通り行うこととなったという。

 12月20日にスウォン市から5日間の日程で、韓国の高校生が旭川市に訪日する。旭川からは来年3月に日本からスウォン市に訪れる。

 田端長官は「人的交流は両国の信頼関係の基盤となる。いい流れも出てきているので我われもしっかり対応し、結果を出していきたい」と話した。

 なお、ラグビーW杯では、出場国からの訪日客が大きく伸びた。出場国総数(日本除く19の国・地域)は前年から8万1483人増え、41万6900人となった。英国は同85・6%増の6万8400人で、単月として過去最高となった。

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