〈観光最前線〉27人の歌仙100年ぶりの再会
2019年12月1日(日) 配信
「逢いたい」、思いが日ごとに高まり、旅の日程を延長し京都に「流転100年 佐竹本三十六歌仙絵と王朝の美」展を観に出かけた。100年ぶりにバラバラになっていた歌仙絵27図が並ぶ空間は、想像以上に美しかった。
「佐竹本36歌仙絵巻」は、平安時代の和歌の名人36人を描いた上下二巻の絵巻であったが、1919(大正8)年、事情により37図(歌仙36人と住吉大明神)に分割され国内に散らばった。同展覧会では展示替えを含め、31図が展示された。これは、同歌仙絵巻をテーマにした展覧会のなかで最多の作品数だ。
国内各地にある美術館には、それぞれが美しい美術品が多数収蔵されている。日常の喧騒から離れ、そうした日本の美に出逢うためだけに旅行する。これからもそんな旅がしたい。
【後藤 文昭】