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HIS社員による「2020年ヒットしそうな旅先」 ロシアの流行の兆し強まる

2019年12月3日
編集部:平綿 裕一

2019年12月3日(火) 配信

ロシア・モスクワの街並み(イメージ)

 エイチ・アイ・エス(HIS)はこのほど、2020年ならではの需要効果、最近の問い合わせ増加などを踏まえ、HIS社員に「2020年ヒットしそうな旅先」についてのアンケート結果を発表した。

 ダントツで票を集めたのはロシア。なかでももっとも注目されているのが、極東ウラジオストクという。今後、航空会社がロシアへの新規就航を予定しており、流行の兆しがさらに強まっている。

※調査方法:HIS社員アンケート/調査日:2019年11月2日~8日/有効回答数:643

2020年HIS旅のヒット予測 

新規就航が多数

 現在、成田と関空から直行便が就航していが、2020年には日本航空(2月)とANA(3月)の就航が決まっており、さらに両社は3月から羽田からのモスクワ線就航も発表している。

 このほか、アエロフロート・ロシア航空が関空からモスクワ線(6月)、時期は未定だがヤクーツク航空が成田からカムチャッカ線、オーロラ航空が成田からハバロフスク線、S7航空が羽田からウラジオストク線など、ロシア路線は今後も順次拡大が見込まれている。

 ロシア第2の都市・サンクトペテルブルクが今年10月から、電子ビザの導入が始まったこともプラス材料となり、「まさにロシア旅行元年の幕開けといえるのかもしれません」(同)とコメントした。

<HIS社員の投票コメント>

〇ウラジオストクは航空券代も安価、飛行時間も短く、3日間でも行け、電子ビザで入国OKと流行る要素しかありません!

〇現地の方がとても美しくて親切、街がおしゃれでフォトジェニック、料理が美味しいなど魅力が盛りだくさん

 大盛況のうち閉幕したラグビーW杯にちなんだ国・地域に票が多く集まった。なかでもニュージーランドは2位と高位にランクイン。

 同社によると、W杯など、大きなイベント後に特定の国・地域に観光目的で注目が集まった大会は過去にあまり例がないという。年末年始のニュージーランド予約動向についても、前年比120%と好調だった。

<HIS社員の投票コメント>

〇ラグビー人気でさらに火がつきそう。直行便もありアクセスがいいのも◎

〇ラグビーW杯の余韻&世界一の星空と治安がとにかく良いです

 年々渡航者数が回復しているトルコ。建国100周年の2023年に向け、観光客数7500万人以上を目標とすることをトルコ文化観光省が表明している。

 ターキッシュエアラインズによる既存の成田―イスタンブール線に加え、2020年には羽田からも就航が決まり、さらに2017年に運休した関空にも再就航が決まっている。

 ANAでは羽田-イスタンブール線を日本の航空会社として初就航することが決まり、増便によるさらなる渡航者数の増加が見込まれているという。

<HIS社員の投票コメント>

〇早朝のカッパドキアの気球は一生に一度はみたい絶景! 治安も落ち着いてきたので絶対流行る!

〇日本とトルコの友好130周年の記念の年のため

 2018年に直行の定期便が撤退し、日本から訪れる人が年々減少していたサイパンだったが、スカイマークが今年11月29日からデイリーで就航したことをきかっけに、「復活するのでは」という声が多く聞かれた。

<HIS社員の投票コメント>

〇成田からスカイマークの直行便が就航したことにより、アクセスがよりしやすくなったと思う。価格もそれほど高くなく、学生でも行きやすい観光地になると感じた

〇所要フライト時間も短く、スカイマークの直行便が就航するため

 2020年3月、エルアル・イスラエル航空が成田からテルアビブへ直行便を就航することをきっかけに、新しい旅先として注目が集まるイスラエル。3つの宗教の聖地エルサレムや、浮遊体験ができる死海など、歴史とリゾートが楽しめる。

<HIS社員の投票コメント>

〇新規就航で直行便が出るのと、アライバルビザで入国ができ、事前取得のひと手間はなし。最近お問い合せをいただいています

〇高額だった金額が下がり、価格面でも行きやすくなると予想

 年末年始の予約動向

年末年始の海外旅行動向

 HISは年末年始(2019年12月21日~20年1月3日)の予約状況をもとに、海外旅行動向についてまとめた。

 ホノルル(ハワイ)が総合・航空券ともに8年連続の1位となったが、昨年は1位だったツアーでの順位は2位となり、ホノルルのFIT(海外個人旅行)化が進む傾向がみられた。出国ピークは12月29日(日)、帰国ピークは1月3日(金)。

 ツアーランキング1位はグアム。新千歳・成田・中部・関空・福岡空港といった、各地域で展開するチャーター便を利用した商品が好調に伸びている。年末年始は家族旅行が多いシーズンであるため、子供連れでも行きやすい近場のリゾート地として好調だという。

 例年、年末年始のランキングは定番の旅先に人気が集中し、大きな差異が出にくい傾向がある。ただ、政情不安などから韓国、香港が順位を下げ、アジアビーチが上位にランクインするなど、今年はツアーランキングに変化があった。

 航空券・総合ランキングでは、成田空港で中国南方航空(10月27日~)や春秋航空(12月12日~)の新規就航による座席供給数の増加により、上海の需要の高まりが見受けられた。このほか、18年よりロサンゼルスが大きくランキングを上げているが、「最大9連休となる年末年始ならではの傾向」(同社)とみる。

9連休で長距離路線が好調に推移

 人気出発日は年内に集中。最大で9連休となることから、長距離路線が好調で、とくにヨーロッパ、アメリカ方面は2ケタ増で推移した。出国ピークは12月29日(日)、帰国ピークは1月3日(金)となった。

人気出発日

2020年の旅行傾向の見通し

 2020年は東京五輪があり、多くの訪日客が見込まれる。夏の繁忙期と重なることから、期間中も含め前後の日程で飛行機の座席が取りづらい環境が予想される。

 近年、海外旅行の予約タイミングは早まっているなか、2020年はさらに座席の予約タイミングは前倒しになる動きがあると考えられるという。

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