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群馬県、訪日中国人取り込め 中国最大級のSNS「微博」と提携 日本初 

2019年12月6日
編集部:平綿 裕一

2019年12月6日(金) 配信

(左から)Jennie Soジェネラルマネージャーと山本知事。締結式は東京・八芳園(港区白金台)で開かれ、両者は記念品の交換も行った

 群馬県(山本一太知事)は12月6日、中国最大級のSNSである「微博(Weibo、ウェイボー)」と相互協力の覚書を交わした。同社が地方自治体と覚書を結ぶのは初めて。今後、ウェイボーに県内の観光情報などを集約した「バーチャルシティ群馬」を開設する。

 県は旅マエから、利用者数8億人を超えるウェイボーを通じて群馬の魅力を発信できるようになる。年間800万人(2018年)も訪れるようになった訪日中国人市場の取り込みを狙う。

 ウェイボーは短い文章を写真や動画などと一緒に投稿でき、利用者数は8億人、アクティブユーザーは1日2億人で、1日の投稿数は1・3億回に及ぶという。

締結式のようす

 ウェイボー上に新設するバーチャルシティ群馬では、イベント情報や観光地、温泉、交通、天気予報、宿泊施設など、多岐にわたる情報を掲載。開設時期は20年初旬を見通す。

 さらにウェイボー内に群馬の企業や温泉地、観光施設らにアカウントを開設してもらう。これらさまざまな主体からウェイボー上で発信される情報は、すべてバーチャルシティ群馬に集約されるという。利用者は群馬に関する情報を一元的に取得できる。

 そもそも、対象地域の情報を網羅的に掲載する「バーチャルシティ」のプロジェクトは、ウェイボーにとっても初めての取り組み。同プロジェクトで手を組んだのは、英国・ロンドンと、マレーシア・クアラルンプール、群馬の3件のみ。

 ウェイボー本社のJennie Soジェネラルマネージャーは同日に開かれた会見で、「本社でも重要視しているプログラム。現状、あまり群馬県に訪れる中国人は多くない。情報発信はもちろん、魅力が分かりやすいモデルコースなどでのツアー造成も検討していきたい」と語った。

 同プロジェクトにおける初の日本展開で、群馬を選んだ理由については、「私自身何度も訪れているが、首都圏からも近く、温泉はもちろん四季折々の自然も豊か。さまざまな観光資源もある」と説明した。

 一方で、今後、国内で同様の展開があるのかについては「進めていきたいが、まずはバーチャルシティ群馬の運営を確立していくことが重要。それから他の自治体にも紹介していきたい」と語った。

 山本知事は提携について「とても画期的な取り組みだ。PRでとくに力を入れたいのは、温泉とスノースポーツの魅力。さまざまなコンテンツを発信していきたい」と期待を込めた。

 そのうえで、「今この段階で目標数値はないが、群馬を訪れる中国人観光客を3倍増やすなどを目指していきたい」と展望を述べた。

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