ジャルパック、働き方改革を加速化 フレックス制を本格導入
2019年12月19日(木)配信
ジャルパック(江利川宗光社長、東京都品川区)はこのほど、社員の働き方改革の一環として、3カ月清算のフレックスタイム制を本格導入した。あわせて、社員の自律的な働き方改革の推進活動「WHIP(ホイップ)」については、活動メンバーに現業との兼務を人事発令してミッションを明確化し、活動を活発化させて展開していくと発表した。
同社は今年6月、日本旅行業協会(JATA)主催の2018年度「働き方・休み方改革、ダイバーシティ推進」に関するJATA会長表彰で、働き方・休み方改革部門の大賞を受賞した。2019年度も継続的に各種改革を推進している。
□働き方の柔軟性拡大 <フレックスタイム制の本格導入>
全社員を対象に、昨年夏から実施した試験導入のレビューを行い、加えて今年4月の働き方改革に関する法律の改正点を踏まえ、3カ月清算によるフレックスタイム制を本格導入した。現在、全社員の約9割にあたる450人に適用されている。
コアタイム(午前11:00~午後3:00)は、働き方に応じてその有無を部署選択制とした結果、約半数の社員がコアタイム無しの“スーパーフレックスタイム制”で勤務しているという。3カ月清算で、従来の単月から労働時間管理の幅が広がり、旅行商品の造成業務など複数月にまたがる繁閑への調整も可能とした。
□WHIP(Work and Holiday Innovation Project)
公募により組織単位で選出された25人の社員と総務部(事務局)7人で結成。(1)働き方改革(2)健康経営(3)ダイバーシティ&インクルージョン(4)JALフィロソフィ――の4つの分科会で活動を展開している。
WHIPのロゴマークは、余白を生かしながらホイップクリームをイメージした、シンプルで明るくポジティブなデザイン。キャッチコピーは「わたしらしく働く」。一人ひとりが「働くこと・働き方」について、「主体性をもって考えて行動をおこし、素晴らしい人生を送るために自分らしく働こう」との意志が込められている。強い芯を持ちながら、柔らかなことばで表現した。
(1)働き方改革
①スウェーデンのコーヒー文化「Fika」導入
「フィーカ」(Fika)とは、スウェーデンで“お茶をする”という意味。毎週木曜日の午後、約15分のリラックス&コミュニケーションによる社員間の交流を促す。
②各種制度やICTインフラの利用方法の情報発信、講習会の実施
・在宅勤務の活用方法を「WHIP通信」で発信
・ビジネスチャットツール「Teams」講習会の実施
・サテライトオフィス利用方法を社内報で紹介
(2)健康経営
社員の健康リテラシー向上と健康増進を目的として、日本航空健康管理部専属トレーナーによる2つの取り組みを実施している。
①「本気の!ラジオ体操」
ラジオ体操の12のポイントの実技を交えた講習会(45分)を、11~12月に本社勤務の全社員(500人)で受講する。うちWHIPメンバー9人が事前にアドバイザー認定講座を受講し、2020年1月以降、毎月の全社朝礼時に継続的に実施を予定する。
②「椅子ヨガ教室」
終業後、希望者を対象に毎月1回、10月以降継続的に実施する。
※ジャルパックは、健康経営優良法人2019 ホワイト500(大規模法人部門)認定を受けている。さらに、令和元年度東京都スポーツ推進企業374社のうちの1社として認定された。
(3)ダイバーシティ&インクルージョン
①「女性執行役員との座談会」
結婚・出産・介護、そして闘病を続けながら仕事との両立など、笑いあり涙ありの経験談とともに座談会を実施する。女性社員のみならず、男性社員のモチベーションの向上を促進する。
②「ジャルパックイクメンリレー!」
女性が出産・育児などを乗り越えて社会で働き続けるには、パパさんの協力が必須と考え、仕事に家事に育児にと頑張る男性社員をリレー形式で紹介する。
(4)JALフィロソフィ
全社員の共通の価値基盤であるJALフィロソフィの社内勉強会の継続的な実施で、社員間の相互理解とコミュニケーション促進による組織活性化を実現する。2020年1月から通年で実施する。
①「フィロソフィ リーダートーク」
役員・部長によるフィロソフィの実践を通じた成功体験や、そのビジョンを達成するためフィロソフィに基づいた行動やリーダーシップの発揮について、自身の考えや想いを語る講義形式。
②「フィロソフィーカ(PhilosoFika)」
役員・部長以外の全社員を対象に発表者を募り、自律的にエントリーした社員がファシリテーターを務め、”Fika”(北欧式の気軽なコミュニケーション)のエッセンスを取り入れ、お茶とお菓子とともにリラックスした雰囲気のなか、ディスカッション形式で実施する。