20年のキーワードは「交流新時代」 JATAの新春会見で田川会長が「若年層のツーリズム教育」の必要性を語る
2020年1月9日(木) 配信
日本旅行業協会(JATA)は1月9日(木)、JATA本部(東京・霞ヶ関)で新春会見を開いた。田川博己会長は、インバウンドとアウトバウンドの双方向交流6000万人時代を念頭に、今年のキーワードを「交流新時代」とした。
冒頭、田川会長は自身が年男であることを明かし、「子年は良い年だと聞く。本当にそうなるか注目していきたい」と気を引き締めた。そのうえで、「今年の東京オリンピック・パラリンピックで、200以上の国と地域の人々が訪れる。スポーツツーリズムを通じて、日本ならではのおもてなしをしっかりやっていきたい」と力強く語った。
□出国率20%へ
アウトバウンドについては、出国率を15.3%(18年)から20%まで上昇させ、維持することが目標だとした。「日本は出国率が低すぎる。若い人に多く海外に出てもらいたい」とし、「若年層のツーリズム教育をしていくべきではないか。高校までの教育の中で、国際交流について学ぶカリキュラムが必要」との考えを示した。
さらに自身の経験として、「高校2年で64年の東京オリンピックが、大学4年で大阪万博があった。これらを経験して、今の仕事に就いた。私と同じ理由で旅行業界で働く同世代が多くいる」と述べ、国際大型イベントが若年層の就職に影響を与えるとした。25年の大阪・関西万博まで、国際ツーリズムの「黄金の期間」と位置づけ、次世代の旅行業界を担う人材を獲得する貴重な機会だとした。
「今年、一番大切なのは、オリンピック・パラリンピック開催中に日本をしっかり見て、外国人と接すること。このチャンスを活用して、次のステージに生かすことが重要」だと語った。