ここでしか見ることができない貴重な人形も多数展示 2月22日、「岩槻人形博物館」がオープン
2020年1月28日(火) 配信
埼玉県・岩槻に2月22日(土)、「岩槻人形博物館」がオープンする。日本の人形文化の魅力とその奥深さを発信。ここでしか見ることができない貴重な人形も多数展示される。
併せて同館敷地内に同時オープンする「にぎわい交流館いわつき」とも密接に連携し、東部地域(岩槻、春日部など)の観光を盛り上げる拠点にも活用する考えだ。
収蔵数は、日本画家西澤笛畝の人形コレクションを中心に、人形に関係する浮世絵や古典籍などの関連資料を含む約5千点。館内は3つの展示室で構成される。
展示室1では、日本最大の人形の産地である埼玉県の人形づくりを、制作道具や映像などを通し紹介する。
常時30~50点の人形を展示する展示室2では、日本の古典様式の人形を中心にジャンルごとに展示する。展示作品は、保護の観点から定期的に入れ替えられる。
展示室3では、収蔵品で構成される企画展を年3回、他の博物館などから資料を借りて行う特別展を年1回開催。幅広い人形の変遷を発信するため、世界の人形や創作作家の作品の展示なども計画する。
2月22日(土)~4月12日(日)までは、開館記念名品展Ⅰとして「雛人形と犬筥・天児・這子」を開催する。同館が収蔵する雛人形の名品を一堂に展示。人形のルーツとされる犬筥・天児・這子も見ることができる。
「さいたま岩槻人形博物館」は、人形をテーマにした日本初の公立博物館として開館する。「服飾文化」と「民俗学」、「歴史」、「技術」の専門家である学芸員4人を配置し、「人形学」という新たな学問を構築。学芸員の調査研究に基づき、展示事業と普及事業を展開し積み重ねることで、地域文化としての定着をはかることも狙いだ。
1月22日(水)、同館で内覧会が行われた。林宏一館長は「コレクションは、全国にある人形関係の博物館施設のなかでもトップだと自負している」と力を込め、「岩槻のまちの拠点として運営していきたい」と意気込みを語った。