日本秘湯を守る会 「自立」と「共生」推進へ 朝日旅行からJTBガイアレックに事業継承
2020年2月6日(木) 配信
日本秘湯を守る会(星雅彦会長、169会員)は昨年12月18日(水)、静岡県・熱海温泉の熱海大観荘で第45回定時社員総会を開いた。事務局を委託していた朝日旅行(石森隆社長)は、JTBグループの事業再編により、今年3月に営業を終了する。新たに事業を継承するJTBガイアレックと展開していく2020年度の事業計画の方向性などを審議した。「自立」と「共生」の推進を目指していく。
□次の世代へバトンタッチ
冒頭、佐藤好億名誉会長は「我われ日本秘湯を守る会は45年間、朝日旅行とともに事業を展開してきたが、20年3月31日をもって朝日旅行が解散することになった」と報告。「大手旅行会社が扱いきれなかった小さな山の宿を拾ってくれたのが朝日旅行」と謝意を述べた。「最大のパートナーである朝日旅行を失うことになったが、次の世代にバトンタッチできるシステムをつくり、一歩ずつ前に進んでいきたい」と語った。
星会長は「山の宿は、数字だけではやっていけない。スタンプ帳の事業は、仲間の宿を紹介し合う『共生』の考え方。365日招待も定着してきた」と高く評価した。「169軒だけが持っている秘湯の提灯ブランドを守り、50周年、もっと未来につなげていきたい」と述べた。さらに、公式Webでの予約強化にも取り組む姿勢を示し、会が「自立」する重要性を訴えた。「我われは‟独立独歩”の覚悟はできている」と強調した。
朝日旅行の石森社長は「会社解散の理由は長期にわたる経営不振」と述べた。主要株主であるJTBと朝日新聞社には事業の継続を申し出たが協議の結果、今年度末での解散が決まった。「商品力はあるが新聞購読者の減少に対し、新たな顧客をつくるデジタル戦略が遅れた」と説明した。
JTBweb販売部国内旅行統括部の山口健一部長は、「秘湯の会公式Webは現在、外国人には販売しないことになっている。今後東京五輪も控え、『HITOU』が日本文化のユニークな部分として注目されるのではないか。クレジット決済も含め、会員の皆様にはリスクのない提案をしていきたい」と語った。
日本秘湯を守る会の開拓した各地の温泉、何ヵ所かに行くことができ、その都度楽しませて頂きました。
朝日旅行会が撤退することは残念ですが、
今後も秘湯守る会が変わらずその役割を果たされる事を願っています。