醤油蔵元・マルト 醤油蔵を改修した古⺠家ホテル「NIPPONIA ⽥原本 マルト醤油」を開業
2020年3月4日(水) 配信
醤油蔵元・マルトはこのほど、醤油蔵を改修した古⺠家ホテル「NIPPONIA ⽥原本 マルト醤油」(奈良県・田原本町)を7月ごろオープンすると発表した。
敷地内に残る7棟の建物を改修して開業する同ホテル。敷地内には宿泊棟や、醤油を使用した料理が楽しめるレストランなどを整備する。周辺の畑では、⼤⾖や⼩⻨など醤油の原材料が育っている風景も楽しめるほか、季節によっては収穫体験も実施。醤油しぼり体験ができるプログラムも計画している。
運営するマルトの前身マルト醤油醸造所は、1689(元禄2)年に創業した奈良県最古の醤油の蔵元だが、太平洋戦争後の⾷糧難で原材料の確保が難しくなり、17代⽬の⽊村藤平氏が1950年ごろ閉業を決定。一度醤油の醸造が途絶えていた。
17代目の孫にあたる18代目当主の⽊村浩幸氏は、一度途絶えた同醸造所の醤油を復活させるため、2017年マルトを設立。蔵に残されていた古文書を読み解くなどし伝統の製法を模索する中、蔵付き菌が生き続けていることを発見し、試験醸造を続けている。
醤油の製品化は22年ごろの予定で、完成後はホテル内でもマルト醤油醸造所の味が楽しめる。