TCSA、インバウンド検定実施 20年度通常総会を開く
2020年3月23日(月) 配信
日本添乗サービス協会(TCSA、三橋滋子会長、40会員)は3月19日(木)、東京都内で2020年度通常総会を開いた。今年度は5年間検討した「インバウンド技能検定」の実施など、組織活動に力を入れる。
同検定は外国語や接遇能力などを問い、添乗業務のスキルを客観的に判断する制度。これまで、国家資格の認定を目指し、厚生労働省と調整してきた。試験内容などの合意が難しく、実施目途が立たないことから独自の検定としてスタートする。
三橋会長は、新型コロナウイルスの感染拡大について、「会員会社は99%仕事がない状況で、苦慮している」と大きな影響を受けていることを報告。そのうえで、「約8割を占める登録型添乗員は仕事がないと収入がない。何十年も育ててきた添乗員が、業界を離れる可能性がある」(三橋会長)と危機感を示した。
同会の共済会では、3年以上の勤続年数を条件に、1口5万円で、最大4口までの貸し付けを始めた。このほか、官公庁などからの情報を会員会社に発信した。
今後は、雇用調整助成金における適用対象の拡大などを国へ要望することを検討する。登録型添乗員の雇用保険の適用可否も確認する。
三橋会長は「(添乗業務の)真価が問われている。協会一丸で乗り越えなければならない」と強調した。
また、協会家賃を抑えるために、港区にある事務所を品川区に移転する計画を報告した。