AIなど活用し 小規模旅館の収益と稼働率改善 OYO Hotels Japan合同会社、新ブランド設立
2020年3月25日(水) 配信
OYO Hotels Japan合同会社(東京都千代田区)は3月18日(水)、新ブランド「OYO Ryokan」を展開すると発表した。同社が持つAI(人工知能)や収益管理のテクノロジーを活用し、小規模な旅館の稼働率と収益を改善する。加盟旅館のオーナーには、業務量を減らすことでおもてなしへの注力に集中してもらいたい考えだ。
同社は新ブランドの構築に向け、日本の旅館を理解することからスタートした。2019年4月から、全国100ヵ所の旅館に出向き調査を重ねた。
同日、東京都内で開かれた会見で、OYO Hotel Japanで副社長兼PGXヘッドを務めるサント・シング氏は、「旅館は日本のおもてなしの象徴」と、調査成果を説明。「OYO Ryokanに必要なのは、旅館の伝統と、ミレニアル世代を惹き付けるデザイン、外国人に旅館の良さを伝えること」と力を込めた。
旅館の抱えるさまざまな問題について説明したOYO Hotels旅館プロジェクトディレクターの八木寛人氏は、「日本の旅館の伝統を崩さずに、国内外の人々に安心感を与えられる旅館ブランドにしたい」と思いを語った。
また会見では、加盟旅館に提供する備品類なども公開した。大浴場で使う椅子は、標準より10㌢ほど高いものを用意したり、布団の畳み方を工夫してソファとしても使えるモノを開発したりと、「外国人旅行者も快適に滞在できる環境を整備している」と説明した。併せて会見が行われた同日までに、26県、1000室以上と契約を結んだことも発表した。