〈観光最前線〉日常に色が戻ったなら
2020年4月11日(土) 配信
美術館、博物館、水族館。休館がいつまで続くのかわからないまま、4月を迎えた。日毎に、日常から色が喪われてゆく。先が見えない怖さ。何か明るい話題をと想うけれど……。
2月の下旬から今日まで、美術館には2度くらいしか出掛けられていない。年パスを買うほど好きな水族館には行けていない。なので、落ち着かない。図録や動画では、かえって虚しくなるばかり。
美術館といえば、泰巖歴史美術館の取材は、たまらない時間だった。1人だけしかいない空間で見る古文書や太刀。本能寺の変に関わる柴田勝家の書状が、忘れられない。太刀の美しい刀文も。
こんな非日常のなかで、誕生日を迎えた。はやく日常に色が戻りますように。したら、旅に出よう。
【後藤 文昭】