9割が「新型コロナが不安」、でも「旅行は重要」6割が回答 トリップアドバイザー調べ
2020年5月21日(木) 配信
トリップアドバイザーはこのほど、新型コロナウイルス感染拡大を受け、旅行者の意識がどのように変化しているかについてのアンケート結果を発表した。どの国でも9割以上が「新型コロナに不安を抱いている」一方で、「私にとって旅行は重要なものだ」が6割を超えるなど、旅行の重要性が明らかになった。
アンケートは今年4月に実施。日本、アメリカ、シンガポール、オーストラリア、イギリス、イタリアの6カ国の、過去12カ月に1回以上旅行した各国約400人を対象に行われた。
日本では「1年以内には旅行に出たい」が61%、その中でも34%が「6カ月以内に近場で旅行したい」だった。
日本人旅行者が目的地を決めるときに、「その地域における感染状況や、密を避けられる環境かどうか」や「地域単位で公衆衛生に取り組んでいること」が重要な点として挙げられる。そのほか、宿泊施設には手指消毒が置いてあるか、従業員や宿泊客の健康チェックをしているか、など。
同社は「コロナ収束後の目的地を決定する基準は、まったく新しいものになる」とし、日本と他国の旅行者の意識を比べた。日本やアメリカが「感染者数の低下」を目的地の基準に挙げた一方で、その他の国では「地域単位で公衆衛生に取り組む姿勢」が高い水準となった。
同社はアンケート結果を受け、新型コロナが旅行者の意思決定に与える影響が強いとして、「自粛緩和が始まれば、旅行需要は近場から回復していくことが期待できる」と分析。「何ができるのか、何をアピールしていけばいいのかを、事業者や施設はもちろん、地域単位で考えていく必要がある」と指摘した。