「外出したい」検索動向からみるコロナが変えた生活 グーグル調べ
2020年6月9日(火) 配信
グーグルは6月5日(金)、「グーグルトレンド」にみる新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言解除後の大きな変化についてまとめた。全国で解除されるまでの48日間を自粛して過ごし、生活者の「外出したい」気持ちが検索動向に表れている。
「コロナウイルス」はピーク時の4月に比べ大きく減少しているものの、6月2日(火)には同日夜に発令された「東京アラート」が検索クエリ(単語、フレーズ、複合語)として急上昇する。都心を中心に「第2波」の検索が増えてきており、不安や心配の解消はまだまだ先になりそうだ。
新型コロナ感染拡大により最も影響を受けた旅行関係の検索は、それまで大きく低迷していた「国内旅行」がゴールデンウィーク明けから大きく回復し、5月後半には一時的に2018、19年同時期の傾向を上回った。関連検索には「国内旅行 補助」など、政府が発表した「GoToキャンペーン」に関するものも含まれる。今年特有の検索ともいえる「国内旅行 いつから」はGW明け以降に大きく上昇した。
前年と比較し検索数が少なくなっていた「キャンプ」は回復の兆しを見せ、「6月以降例年通りの比率に達するかが注目される」(同社)。
「除菌」や「免疫力」といったワードの検索は下降している。しかし、同じく比率を下げていた「マスク」は、関連検索が急上昇する。「夏」、「肌荒れ」、「ファンデーション」など、マスクを常に身に付けるという新しい習慣によって出てくる悩みが顕在化した。
「寄付」や「クラウドファンディング」などの検索が上昇し、資金繰りに困る人と支援したい人がいることが考えられる。「今後は『助け合い』の価値観が一般化するかもしれない」との見方を示した。そのうえで同社は「これからの社会は、コロナ前に戻るだけではなく皆で仕組みを変え、変わっていくことになるだろう」と結論付ける。