ハウステンボス減収減益 最終利益は9400万円を確保 コロナで休園など響く
2020年6月18日(木) 配信
ハウステンボス(坂口克彦社長、長崎県佐世保市)が6月17日(水)発表した2020年9月期第2四半期連結決算(19年10月~20年3月)によると、取扱高は同29・5%減の105億8300万円、営業損失は8億8200万円(前期は28億3200万円の利益)、経常損失は1億2700万円(前期は33億1200万円)と大幅な減収減益となった。当期純利益は同96・5%減の9400万円と黒字を確保した。
ハウステンボス単体の総入場者数は同20・2%減の104万人。宿泊者数は同27・4%減の10万4000人と減少。3月に新型コロナウイルス感染拡大で、臨時休園したことが大きく影響した。さらに、入場券とアトラクション券をまとめた「パスポート革命」の認知度が九州の利用者において約30%と低く、伸び悩んだ。
坂口社長は国内客の動向について「(ハウステンボスの)近隣を巡るマイクロツーリズムが主流になる。また、新型コロナウイルス対策の徹底が集客につながる」とし、九州圏内の誘客に力を入れる考えを示した。
具体的には、9月末まで、年間パスポートを購入した長崎県民にはクーポンを配布したほか、分割払いも可能なキャンペーンも始めた。九州在住者には7月に開始する。
宿泊を伴う誘客にも力を入れる。6月19日(金)~7月末まで、九州在住者に限定した1万円(税・サ込)の入場券付きプランをはじめ、8月に同グループの飲食店や観光施設などGo Toキャンペーンが適用されるすべての施設を活用できるプランを売り出す。
なお、遠距離の誘客は8月以降、業界全体のようすをみながら決定する。
新型コロナウイルス感染防止策として、各待機場所ではソーシャルディスタンスを確保する枠を作成した。来園客にはポケットティッシュを配布し、ドアノブや自動販売機のボタンなどを触る際に使用してもらう考え。
熱中症対策も講じる。同社は十分な距離が確保されたとき、マスクを外すことを推奨する。男女両方に対し、日傘の使用で距離を取るよう促す。
なお、来期の決算予想は、新型コロナウイルスの影響が見通せないため、公表を見送った。