子どもラボなど新設 千葉市美術館がリニューアル
2020年7月17日(金) 配信
千葉市美術館(千葉県千葉市)が7月11日(土)、拡張リニューアルオープンした。
新たに常設展示室や、体験・参加型のアーティストプロジェクトを展開する子どもアトリエ、図書室などを増設。これまで中央区役所との複合施設であったフロアが改修され、建物をすべてが美術館となった。
美術館4階子どもラボでは、作りかけラボを展開する。同美術館が考案した独自の施設の在り方で、来場者が自ら作品、空間づくりに参加し、アーティストと対話し、方針も一緒に考えることで、空間を変化させ続ける状態を創出する。
担当者は、「変化を楽しんだり、変化を受け入れて次のことを考えたりすることが、アートの醍醐味。価値観を揺さぶられたり、新しい気付きを得たり、さまざまなことをこの場所で感じてほしい」と力を込める。
12月13日までは、建築家の遠藤幹子氏による「おはなしこうえん」を実施する。千葉の羽衣伝説を出発点に物語を展開。参加者は、オンラインでのワークショップを通じ、新聞でハスの花を作る。制作した作品は、美術館に持参し同室内に飾るか、立体画像をデジタル上に投影することができる。
遠藤氏は、「新型コロナウイルスの感染拡大によって、みんなで遊んだり、かかわったりができないなかで、オンラインでつながり、みんなで作品作りを行うことが、人とつながる喜びを深めるきっかけになればうれしい」と思いを語った。
常設展は、「近世から近代の日本絵画と版画」、「1945年以降の現代美術」、「千葉市を中心とした 房総ゆかりの作品」、3つの方針に沿って収集された約1万点の作品のなかから50点程度を展示する。作品は1カ月ごと(現代美術は3カ月)に展示替えが行われる。
また同室は、特別展に関連する作品を展示するなど、企画展の補助的な役割も担う。