2020年行動計画「観光ビジョン実現プログラム」 4つの柱で観光立国実現へ 観光庁
2020年7月21日(火) 配信
観光庁はこのほど、政府の今後1年を目途とした行動計画として、「観光ビジョン実現プログラム2020」を決定した。昨年8月から計6回開催された「観光戦略実行推進会議」の内容を踏まえ、4つの柱を打ち出した。
1つ目は、新型コロナウイルス感染症で深刻な影響を受けた観光関連産業の、雇用の維持と、事業継続の支援を最優先に取り組む。
具体的な支援として、持続化給付金や、家賃支援給付金の給付。実質無利子・無担保の制度拡充などを行う。
2つ目は、観光需要の回復に向けて、反転攻勢に転じるための基盤を整備する。
宿泊施設の付加価値を高め、生産性を向上させるほか、魅力的な滞在コンテンツの造成、感染拡大予防ガイドラインの実施徹底を観光関連事業者に促す――などの取り組みを行う。
3つ目は、観光消費の8割を占める国内旅行を需要喚起し、観光産業回復と体質強化をはかる。
「Go Toトラベル事業」の実施、新しい旅行スタイルの普及、休暇取得の分散化、ワーケーションを推進していく。
4つ目は、感染収束を見極めて、インバウンドの回復をはかる。
官民一体で共同広告を出すほか、日本政府観光局による海外プロモーションの推進など取り組む。
観光庁は、現状が非常に厳しいものであると認めたうえで、「自然、食、文化、歴史などの観光資源の魅力が失われたわけではない。収束を十分に見極め、観光立国実現のために、官民と地域が一体となって着実に実行していきたい」と前向きな姿勢を示す。