〈観光最前線〉旅館の朝食風景
2020年9月2日(水) 配信
最近、宿泊施設を訪問すると「朝食」が話題にのぼる。器をそろえ、手間も掛けて、バイキングから個食へ切り替えたのだが、「評価は下がった」という声が多い。問われているのは、ボリュームではなく、バイキングならではの「ワクワク感」かも知れない。
7月、品川プリンスホテルの人気レストラン「ハプナ」が営業を再開した。安心・安全と楽しさの両立を目指すなか、お客が料理を取りに行くスタイルを廃止。出来立てをワゴンに載せて、スタッフが客席を巡る形式にした。交流サイトの声は総じて好評だ。
話を旅館の朝食に戻そう。個食を基本としつつ、郷土の一品など、目玉料理がテーブルを巡るのはどうだろう。これに限らず、きっと生まれてくるであろう、新しい試みを心待ちにしています。
【鈴木 克範】